ハクメイとミコチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 00:08 UTC 版)
世界観
ハクメイとミコチの他にも多数のこびとやこびとの町も登場し、日常生活を営んでいる。小動物や昆虫などこびと以外の生物の多くは人型化されない本来の形態のまま擬人化されて、こびとたちと普通に会話し、仕事に就くなどして一緒に社会生活を送っている。小動物は異類同士の夫婦も存在する。魚類は食料であり住人と交流している様子はみられず、登場した猛禽のトンビとフクロウは多少の意思を交わしているような描写もあるが会話はなく、フクロウはこびとを捕食する可能性について言及されたエピソードがある。
こびとは耳が尖っており[6]、特徴的な帽子を被っている者もいる。この帽子は「種帽子」と呼ばれ、同じ形のデザインだが模様や色が異なっており、こびとが故郷を旅立つ際に長老(エルダー)の帽子を模したものが与えられ、旅先で定住するとその者が新たな長老となり、子孫に帽子を与えるというものである[7]。こびとの大きさの描写は、他の動植物と比較される形で描かれている。
ハクメイとミコチは、山間の街マキナタの北西にある森の大楠の根元に作られた家に住んでいる。この家はミコチが全財産を使って自分の理想の家を作ったもの[7]だが、作中のエピソードで大破し、後にこびとのセンの協力で、センの趣味を勝手に取り入れられた上で再建している。
ファンタジー作品で、センの研究など魔法のようなものも登場するが、魔法とは明言されていない。付喪神が実在しており、作中で街に登場したものはその住人に普通に受け入れられている。
灯りは給油によるランプ、水道は最寄りの水場からの引き込み、キッチンの火力は竈で、バスはあっても自動車ではなく動物に客車を引かせる形式であるが、乾板カメラが使用され、蒸気機関による汽車が走っている程度には、機械文明は進んでいる。
通貨単位は円で、価値もほぼ現代日本と同等。
単行本第10巻現在までいわゆる通常サイズの人間は登場しておらず、人間が居る世界観なのかも言及されていない。2018年1月15日発売の副読本『ハクメイとミコチ ワールドガイド 足下の歩き方』において、こびと達はすべて「ヒト」と表記されている。
作中の地理
『ワールドガイド 足下の歩き方』のワールドマップによると、作中世界は内海であり、主要なものでは3つの島または大陸がある。もっとも南の陸地が「旅人の国・ヒノチ」であり、マキナタはこの国に所在する。ヒノチの海を挟んで北方には東西に長い陸地があり、地続きに4国:西から順に「坂の国・ハルハン」「大木の国・ケイ」「平原の国・カナンカ」「崖の国・ムカク」が占めている。そしてさらに海を挟んで北方の陸地が「洞の国・ガダイ」となっている。
主人公たちが暮らすマキナタはヒノチのほぼ中央にある。ヒノチには、マキナタの西方にアラビがあり、そのすぐ北東にヒロムタ、陸地の北岸にカノカン、その南東にキオウ、南岸にヤシロがある。
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