ゴルフ場 バブル景気とゴルフ場

ゴルフ場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/06 06:18 UTC 版)

バブル景気とゴルフ場

日本においては、ゴルフ場は企業の接待に多く利用され、バブル景気時代に建設ラッシュが起きた。1988年に施行された総合保養地域整備法(リゾート法)もそれに後押しする形となった。1990年代には日本のゴルフ場の総数は2,000を超える数にまで増加した。ゴルフ場の開発は、環境破壊に繋がるとの批判もあり、バブル期にはゴルフ場の乱立により禿山のような状態になっていることが報道で頻繁にとりあげられていた。ゴルフ場の利用する権利と結びついたゴルフ会員権は、実際の価値を超えた相場を構成することがあり、主にバブル景気時代には、ゴルフ場経営者に対する預託金よりも高くなり、特定のゴルフ場でゴルフのプレイを楽しむ権利としてよりも、投資対象・また保持者の地位としての会員権売買が盛んとなった。しかし、その後のバブル景気の崩壊以降ゴルフ場利用者は激減し、会員権の相場も急激に落ちた。返済すべき預託金も支払うことが困難となったゴルフ場も現れ、倒産したり、他の企業に買収されたりするゴルフ場も少なくなかった。

プレーへの制限

女人禁制

欧米の名門会員制ゴルフコースの多くは、発足当初から女性への入会を阻止したり、プレーに制限を加えるなどの女性差別が行われてきた。こうした性別への差別には批判と抵抗があり、スコットランド自治政府首相(当時)のアレックス・サモンドは、「21世紀になっても、全ての人に開放されないゴルフクラブがあることは擁護できない。」と言及したものの、2013年段階においても全英オープンが開催されるゴルフクラブのうち、3つについては女性への開放がなされていなかった(ミュアフィールド・リンクスは会員投票の末、2017年3月受け入れを表明[4])。

一方2012年、マスターズが開催されるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブは女性会員の受け入れを表明。コンドリーザ・ライス(元アメリカ国務長官)らを新たに会員に迎えた[5]。日本でも、2020年東京オリンピック開催地に決定した霞ヶ関カンツリー倶楽部が、女性の入会に制限を掛けていたことが判明。2017年3月には、女性会員を受け入れていく方針を表明するに至った[6]

暴力団関係者の利用制限

日本のゴルフ場は、約款で暴力団関係者の利用を禁じた上で、出入口やロビー、カウンター周辺など目につきやすい場所に「暴力団員お断り」の旨を伝える看板、ステッカー類を掲げている。これらを無視し、暴力団関係者であることを隠してプレーした場合、詐欺罪に問われることがある[7]

ゴルフ練習場

ゴルフ練習場
ゴルフ練習場は住宅地の中に存在することが多い(奥にみえるのが千葉県千葉市中央区宮崎町の「ベースンゴルフクラブ」)。

ゴルフ練習場は、ゴルフコースに併設されている場合もあるが、単独でコースとは別に存在する方が一般的である。ゴルフの練習場には、実際にクラブを用いて定位置からボールを打つ練習をするもの、グリーンのみが設置されていて、その上でパッティングの練習をしたり、そこに向けてアプローチの練習をしたりする施設がある。前者は、指定された場所から、所定の空間に向けて順次ゴルフボールを打つのみで連続したプレーを行わず、また、ボールの回収を当人は行わないことから、俗に打ちっぱなしと呼ばれる。

「打ちっぱなし」練習場は、通常、ボールを打つための打席が同一方向に向けて並んでおり、そこからフェンス・ネットなどで囲われた空間に対してゴルフボールを打ち出す。目標としてグリーンないしはホールを模したものが設けられていたり、飛距離の参考とすべき目安が設けられているケースがある。主にパター以外のゴルフクラブのスイングの練習に用いられる。

費用は球数に応じて計算され、このほかに入場料その他の定額費用が課されるケースがある。

設置には打球の飛ぶためのスペースが必要となり、ある程度広い場所を確保する必要があるが、ゴルフコースそのものよりは小さなスペースに集約的に設けることもできることから、都市部近辺などにも設けられている。打席を集約するために、打席部分を複数階層の構造にしたりする例が見られる。

一部郊外に設置されているゴルフ練習場には、通常のゴルフコースに用いられる芝の上から打球を行うことができる施設があるが、人工芝など天然芝を模した設備の上から打球を行うケースが日本では多く見られる。

また「打ちっぱなし」以外に、俗に「カゴ」と呼ばれる練習場も存在する。これは打席の先、数メートルにネットと的が設置されそこに向かって球を打つ施設の事で、広いスペースを必要としない事から都会のビルなどにある場合が多い。

また、スクリーンゴルフを設置してゴルフの練習ができるゴルフバーという施設もある。

光害の原因の一つでもあり、ボールの飛来とあわせて訴訟になった事例もある[8]




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