さそり座AR星 特徴

さそり座AR星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/24 01:59 UTC 版)

特徴

主星の白色矮星の大きさは太陽のわずか1%で、地球とほぼ同程度だが、質量は太陽の0.81倍から1.29倍とされている[3]。伴星の赤色矮星は太陽の0.36倍の大きさと、0.28倍から0.45倍の質量を持つ[3]

元々、さそり座AR星は3.56時間周期で変光を繰り返す変光星で、たて座δ型変光星に分類されていた[3]。しかし、近年の観測によって、この連星系が3.56時間周期とは異なる、1.97分周期の変光が存在する事が分かった。この周期は、変光星としてはあまりにも短い。2016年、Buckleyらの研究チームが、この連星系を詳しく観測したところ、主星の白色矮星が、パルサーと同じように、電磁波を放出させながら自転している事が判明した[4]。それまで、パルサーはいくつも発見されていたが、白色矮星のパルサーは、理論上では存在するとされていたものの、実際に観測された例は無かった。白色矮星からは、光速に近い速度で、電子などの電磁波が放出されている[5]。それが時折、伴星の赤色矮星に衝突する事で、1.97分周期の変光をもたらしていると考えられている[4][5]

伴星は主星の強い重力により、毎年、太陽質量の1×109倍分の表面のガスが、主星に吸収されている[3]。さそり座AR星の異常な性質は最初、アマチュア天文家によって発見された[6]

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