かぐや かぐやの概要

かぐや

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/02 01:49 UTC 版)

月周回衛星「かぐや(SELENE)」
所属 宇宙航空研究開発機構 (JAXA)
主製造業者 NEC東芝スペースシステム
公式ページ 月周回衛星「かぐや(SELENE)」
国際標識番号 2007-039A
カタログ番号 32054
状態 運用終了
目的 月の周回観測
観測対象
計画の期間 約1年間
設計寿命 1年1ヶ月
打上げ機 H-IIAロケット 13号機
打上げ日時 2007年9月14日
10時31分01秒
軌道投入日 2007年10月4日
最接近日 2009年6月11日(衝突)
運用終了日 2009年6月11日
物理的特長
本体寸法 2.1 m x 2.1 m x 4.8 m
質量 主衛星:2,914 kg(打上げ時)
リレー衛星:53 kg
VRAD衛星:53 kg
発生電力 3.5 kW(最大)
3.3 kW以上(寿命末期)
主な推進器 化学スラスタ (500 N)
姿勢制御方式 3軸姿勢制御(主衛星)
スピン安定(リレー衛星・VRAD衛星)
軌道要素
周回対象
軌道 円軌道
高度 (h) 100 km ± 30 km
軌道傾斜角 (i) 約90度
軌道周期 (P) 約2時間
回帰日数 約30日
観測機器
XRS 蛍光X線分光計
GRS ガンマ線分光計
MI マルチバンドイメージャ
SP スペクトルプロファイラ
TC 地形カメラ
LRS 月レーダサウンダー
LMAG 月磁場観測装置
LALT レーザ高度計
PACE プラズマ観測装置
CPS 粒子線計測器
RS 電波科学
UPI 超高層大気プラズマイメージャ
VRAD VLBI電波源
RSAT リレー衛星
HDTV ハイビジョンカメラ
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「かぐや」の愛称は、JAXAが行った一般公募によって決定された[1]。後に子衛星2機にも愛称がつけられ、リレー衛星は「おきな」(OKINA)、VRAD衛星は「おうな」(OUNA) と命名された。それぞれ、竹取物語の中で月へと帰るかぐや姫と、育ての親の翁(おきな)、嫗(おうな)にちなむ[2]

当初は2007年8月16日に打上げが予定されていたが、キャパシタの取り付けミスや天候悪化などのため9月14日に延期された[3][4]。打ち上げ後は順調に飛行を続け、予定通りに月周回軌道に入り、2機の子衛星を分離後に月面から高度100kmの月周回観測軌道に投入された[5]

かぐやはその後の中国嫦娥1号)・インドチャンドラヤーン1号)・アメリカルナー・リコネサンス・オービター)と続く一連の月探査機群の先陣を切るプロジェクトとなった。太陽系探査はもともとアジアでは日本が大きく先行していた分野であったが、既に中国が米ロに次ぐ宇宙大国と認識されていた当時、かぐやは日本が中国に追付くものとして日本国外メディアからも注目された[6]

2009年6月に月面へ制御落下させられるまで、約1年半に渡り月を周回しながら様々な観測を行った。NHKハイビジョンカメラを搭載し、 かぐや周回に伴って月に隠れていた地球が見えて来る「地球の出(アース・ライズ)」なども撮影されている[7]








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