PC-9800シリーズの終焉
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「PC-9800シリーズ」の記事における「PC-9800シリーズの終焉」の解説
詳細は「PC-9821シリーズ」を参照 1997年にNECの主力パソコンはPC98-NXシリーズに移ったものの、多くの制御機器等ではPC-98が依然使用されており、これらの資産をPC/AT互換機等に移行するにはユーザー側に莫大なコスト増を強いるため、CバスやMS-DOSなどの資産を継承する必要に迫られた(建設用の計算ソフトなどでも、開発経費節減のためPC-98と抱き合わせ販売されていた)。このため、その後も一部機種を継続販売していたが、2003年9月30日をもって受注終了、2010年10月末にサポート終了となった。最終モデルは「PC-9821Ra43」「PC-9821Nr300」。FC-9800シリーズも2004年1月に販売終了、2010年1月に保守が終了した。最終モデルは「FC-9821Ka model 1/2」。 PC-98の受注終了後は、前述の通りサードパーティによるPC-98互換機(ロムウィン社98BASEシリーズ、エルミック・ウェスコム社(後の図研エルミック社)iNHERITORシリーズなど)の製造・販売が長く続けられたが、後者は2006年末のインテルによる486系プロセッサの製造終了に伴い、2007年9月28日に受注終了、2008年9月30日に出荷を終了した。その後もPC/AT互換機を用いてPCIカードを実装、Cバス拡張BOXを接続してエミュレートする「iNHERITOR II」、PC一体型の互換システム「iNHERITOR II-A」が販売されていたが、2016年7月に生産を終了している。 また、Cバスインタフェースのボードを利用できるコントローラ付きバックプレーンや、同コントローラやPC/FC-9801シリーズで稼動するボードコンピュータも販売されていた。 FreeBSDでは、2011年2月にリリースされた8.2-RELEASEまでPC-98に対応していたが、9.0-RELEASE以降、PC-98用のFreeBSDはリリースされていない。 工場の生産ラインや鉄道などのインフラ管理の分野では、前述の事情から2020年現在でも現場でPC-98が使用されているケースは多く、オークションサイトには数千件の出品があったり、専門の修理業者が存在するほどである。
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