M-3およびM-100シリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 08:11 UTC 版)
「ハモンドオルガン」の記事における「M-3およびM-100シリーズ」の解説
以下は上記までのコンソールモデルと比べて小型かつ安価なモデルで、スピネットモデルという分類に入る。スピネットモデルは内蔵スピーカーを備え、上下鍵盤は各々44鍵で下鍵盤は低音側、上鍵盤は高音側にオフセットされている。フォールドバックを持たないため高音域の音が薄い。また手鍵盤用の低音域トーンホイールを持たない(ドローバーも下鍵盤用は16'と5-1/3'を欠く)ためコンソールモデルと違い下鍵盤でベースラインを弾けないという特徴がある。足鍵盤用ドローバーは16'が1本のみである。 M-3は最初のスピネットオルガン"M型"の改良型であり、ブッカー・T・ジョーンズが使用していたことで有名。鍵盤やスイッチ類はB-3と同じもの(ウォーターフォール型鍵盤、タブレットスイッチ)を装備。M-3までのモデルはリバーブおよびプリセットを持たない(M-100以降で採用)。特徴的な機能として、エクスプレッションペダル左側にペダル鍵盤のサステインスイッチを持つ(この機能を持たせるためにペダルドローバーにはコンデンサーが接続されている。M-100以降では廃止)。またペダル鍵盤はCからBまでの12鍵(M-100以降で13鍵に改良される)。M-100以降のM型は他のスピネットタイプと同様の仕様(ダイビングボード型鍵盤、フリップスイッチ)になる。M型全体での特徴は、下鍵盤のドローバーセットにL型以降のスピネット同様の7本(16'と5-1/3'を欠く)に加えて1本で24度(第10倍音)と26度(第12倍音)の音程を同時にコントロールするもの(合計8本)を持つことと、B-3同様のスキャナービブラートを装備していることである。M-100シリーズはジョン・ポール・ジョーンズがレッド・ツェッペリンの1枚目のアルバムで使用したほか、プロコル・ハルムでマシュー・フィッシャーがM-102を使用した例が有名。スピネット第1世代のM型は1960年代から第2世代のL型に交代していった。
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