414連絡所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 21:32 UTC 版)
作戦部傘下の414連絡所は、北朝鮮の偽札印刷、スパイ装備の製作、偽造パスポートの製作、暗号通信連絡をおこなっていた。同連絡所は、平壌市中区域蓮花洞、平安南道平城市、開城市、江原道法洞郡、黄海南道長淵郡、平安南道文徳郡など北朝鮮全域に分所があった。工作員とは別に学者、海外で教育を受けた技術者など600人が工作員用の機材を製作していた。 偽札印刷北朝鮮は1970年代から偽札を作ってきたが工作用の小規模なものであった。北朝鮮は長年外貨不足に悩んでおり、その解決策の1つとして1980年代後半からは、大量生産体制に切り替えた。当初、印刷された偽100ドル札は、外交官用の外交行嚢に収められ、香港、マカオ、中東、アフリカへ運ばれ闇ドル商を通じて本物のドルなどに交換された。なお、北朝鮮の外交官がリビアで偽札の行使で逮捕された事件があったという。 その後、外交部に黄金山管理局ができ、マカオなど海外の銀行に口座を開設して、CD(譲渡性預金)や証券、債券を取引して、マネーロンダリングする洗練されたかたちになった。すでに、数十億ドルを他国の非合法組織と売買したとされる。また、康明道によれば偽札印刷所は101連絡所とされる。 北朝鮮の414連絡所の作成した偽100 ドル札は、複数の偽造紙幣鑑別機でも判別できないほど精巧である。印刷機やインクはヨーロッパから輸入している。他の情報機関でも偽札は作っているが、はるかに粗雑であると言う。(スーパーノートも参照) 通信連絡海外にいる工作員や、土台人との通信を暗号放送でおこなっていた。また、海外の放送や通信を傍受して分析も行っている。 印刷偽札だけでなく、対南工作に必要な一切の印刷物をここで作っている。例えば、偽造旅券、偽造住民登録証、偽造運転免許証、対南宣伝用のビラ、主体思想宣伝用の冊子などである。
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