順序構造および位相的性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 03:41 UTC 版)
「拡大実数」の記事における「順序構造および位相的性質」の解説
任意の(有限)実数 a に対して −∞ ≤ a ≤ +∞ と置くことにより、実数直線 R における順序の拡張として、補完数直線 R は全順序集合になる。この順序に関して R は「任意の部分集合が上限と下限を持つ」(完備束を成す)という良い性質を持つ。 この順序から導かれる R 上の順序位相(英語版)では、集合 U が正の無限大 +∞ の近傍となる必要十分条件は U が適当な実数 a に対する集合 {x : x > a} を含むことであり、負の無限大 −∞ についても同様のことが言える。補完数直線 R は、単位閉区間 [0, 1] に同相なコンパクトハウスドルフ空間であるから、単位閉区間の通常の距離から同相を通じて距離化可能であるが、しかし R 上の通常の距離の延長となるような距離を入れることはできない。 この位相に関して、実変数 x が +∞ や −∞ へ近づく極限や、函数の値が +∞ や −∞ へ近づく極限を、一般的な極限の位相的定義を簡略化して定義することができる。
※この「順序構造および位相的性質」の解説は、「拡大実数」の解説の一部です。
「順序構造および位相的性質」を含む「拡大実数」の記事については、「拡大実数」の概要を参照ください。
- 順序構造および位相的性質のページへのリンク