銀河座標
銀緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/20 03:22 UTC 版)
銀緯は銀河面を天球上に投影した銀河赤道を0度とし、それに垂直な方向を90度とする。銀河面は地球から見て銀河系内の天体の密度が最も高い平面のことである。可視光による観測では暗黒星雲などによって隠されて見えない天体も多いため、電波による観測によってこの銀河面を定める。このようにして定められた銀河赤道は天の川の中心線とほぼ一致する。銀河赤道と天の赤道は2000年分点で62度52分の角度を成している。 銀緯90度の天球上の点のうち、地球から見て北側にある点を銀河北極、南側にある点を銀河南極という。それに従って銀緯の符号は銀河赤道より銀河の北極側が + 、銀河の南極側が - となる。具体的には1959年に IAU によって、B1950.0 分点における赤経12h49m、赤緯+27°24' の点が銀河北極と定義された。現在使われている J2000.0 分点では赤経12h51m26.282s、赤緯+27°07'42.01" となる。星座で言うと銀河北極はかみのけ座、銀河南極はちょうこくしつ座にある。これらの星座の方向は、円盤状の銀河系内の地球から円盤の垂直方向を見ていることになるため、遠方の銀河が銀河系内の天体に隠されずに見えている。そのためこれらの方向は比喩的に宇宙の窓と呼ばれている。
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