金銭の単位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 06:43 UTC 版)
1円の1/1 000を指す通貨単位(補助単位)で、1銭の1/10である(通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律2条2項)。 明治初頭に円、銭とともに日本の通貨単位として制定された。明治以降に厘単位で発行された貨幣は、明治6年(1873年)発行の1厘銅貨と、大正5年(1916年)発行の5厘青銅貨があり、また額面表示に直接「厘」という語を使ってはいないが、明治6年発行の半銭銅貨は5厘に相当する。戦後の昭和28年(1953年)の「小額通貨の整理及び支払金の端数計算に関する法律」成立により、一円未満すなわち銭・厘単位の小額通貨(硬貨・紙幣。江戸時代発行の寛永通宝銅一文銭(1厘通用)・寛永通宝真鍮四文銭(2厘通用)・文久永宝(1厘5毛通用)も含む)は全て通用停止となり、現金単位としては役割を終えた。現在は「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」により「一円未満の金額の計算単位」として定められている。ただし銭・厘単位の郵便切手には現在でも法律上有効なものがある(日本の普通切手#日本の切手の有効性参照)。 日中戦争時代のはがき代から、召集令状は別名「一銭五厘」とも呼ばれていた。 1944年7月28日、タバコのバラ売りが行われるようになった際には、金鵄1本あたりの価格は2銭2厘5毛となったため、厘単位の端数発生を避けるために4本もしくは8本売りされた。この時点で厘の使用が避けられ始めていたことが伺える。 厘が基準単位の1/100を表す単位であり、人民元やニュー台湾ドル、満州国圓などの通貨単位で元/圓→角→分→厘(単位ごとに1/10となる)となっており、これらの通貨で分が角の1/10、厘が角の1/100を意味するところから比較して考えると、日本の円/圓→(十銭)→銭→厘は、厘の基準単位となるべき十銭の位(角に相当)に単位名が付けられず、分の代わりに銭という単位名が付いていると見ることができる。
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