都市災害と文化財
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 00:46 UTC 版)
京都市内には活断層の存在が確認され、歴史的にも大きな被害をもたらしている。また、応仁の乱・禁門の変などの戦乱、太郎焼亡・団栗焼けなどの大火が発生し、太平洋戦争下でも東京や大阪などに比べて被害は小さかったものの空襲の対象となっている。 ところで、現在京都市内には、多くの木造建築物や仏像などの文化財が数多く現存しているが、その理由として、これらの文化財は昭和初期までほとんどが住宅地の外にあり、幾たびかの市街地からの延焼をまぬがれてきたから存在するとの研究結果が認知されつつある。ところが、近時住宅地にのみこまれた文化財は、地震などによる大火で失われる確率が過去に無いほど高くなり「非常に危険な状態にある」と危惧する声が有識者の中から上がっている。また、それら文化財自体の地震などへの耐震性についても、現在の基準で判断すると問題のある建物も相当数あるが、解体修理は世紀単位で一度しかできず、莫大な費用を要する。
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