設計から建設まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 06:26 UTC 版)
前代未聞な建築物である水晶宮の発案と設計が公になると、安全を危惧する疑問が多く寄せられた。強風や嵐、雹、積雪による荷重に対する疑問に対し、パクストンは自身の設計した過去の温室の実績をもとに反論した。また、日差しの強い日には日除けのシートを使用する設計になっていたが、火災に対する懸念も指摘された。多くの観客がフロアに入った場合に発生する荷重と振動に耐えられるのかという疑問は、博覧会開催間際まで土木学会で議論となり、開催3か月前に原寸大の床組みの部分模型を作り、実験のために動員された兵士たちが密集して床を踏みならすという実証試験が行われた。建設開始後も人々の不安は払拭されず、一部の専門家は開催式の祝砲の衝撃でガラスが落ちる危険があると考え、祝砲を控えるように勧告した。
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