計画造船標準船形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/05 06:56 UTC 版)
太平洋戦争による徴用商船の壊滅による船舶不足を補うため、造船量の増大や効率化を目的として標準船形が制定された。大小貨物船4形式が計画された。船舶不足の解消により、1949年(昭和24年)の第4次計画造船を最後に標準船形は廃止された。応募した船主の好みに合わせているため、姉妹船ながら上部構造物の配置が異なっていることが多い。 ※以下、諸元は総トン数・機関・航海速力・試運転速力の順 KB型(6,000トンor4,500トン、タービン、12.0ノット、15.0ノット) 戦前の逓信省標準船B型貨物船をベースにして建造された貨物船で、第2次計画造船から第4次計画造船まで、6,000トン級2隻、4,500トン級6隻が建造された。第3次計画造船以降に建造された船は第2次計画造船で建造された4,500トン級3隻の使用実績から改良されており、外観が異なる。 KC型(2,700トンor3,000トンor3,500トン、タービン、12.0ノット、14.0ノット) 戦前の逓信省標準船C型貨物船をベースにして建造された貨物船で、第2次計画造船から第4次計画造船まで、2,700トン級4隻、3,000トン級1隻、3,500トン級11隻が建造された。 KD型(2,000トン、三連成レシプロorレンツ、10.0ノット、13.0ノット) 戦前の逓信省標準船D型貨物船をベースにして建造された貨物船で、第1次計画造船から第4次計画造船まで、中央機関型23隻、船尾機関型7隻が建造された。後に大半の船がディーゼル機関となった。うち、川南工業香焼島造船所製の船尾機関型2隻はいずれも逓信省標準船D型貨物船船尾機関型の戦後建造船。 KF型(600トン、三連成レシプロ、8.0ノット、10.0ノット) 小型貨物船で、船尾機関型と中央機関型の2タイプある。第1次計画造船から第4次計画造船まで、37隻が建造された。
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