西武311系電車とは - わかりやすく解説 Weblio辞書

西武311系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/08/14 13:37 UTC 版)

西武311系電車（せいぶ311けいでんしゃ）は、かつて西武鉄道に在籍した通勤形電車。第二次世界大戦中の空襲等によって被災した車体長17 m級の国電各形式を戦後日本国有鉄道（国鉄）より払い下げを受けて復旧の上で導入された車両^[2]と、国鉄払い下げの木造車の台枠を流用して前述戦災復旧車グループとほぼ同一の車体を新製した車両^[2]に大別され、終戦後間もない1946年（昭和21年）^[3]^{[注釈 1]}から1953年（昭和28年）^[3]にかけて増備が行われた。

脚注

注釈

^ ^a ^b 「東京鉄道管理局報東達乙第18号昭和21年1月17日」によると同年1月より順次種車が払い下げられ、また『RM LIBLARY30 所沢車輌工場ものがたり（上）』 (2002) pp.46 - 47によると同年9月に初号車が落成したとされている。なお、西武鉄道側車両台帳においては初号車の落成を1948年（昭和23年）10月としており、後述する車歴一覧における落成年月は車両台帳記載のデータに拠った。
^ 陸上交通事業調整法の施行に伴って当時東京都交通局（都電）に運営を委託中であった西武軌道線（後の都電杉並線）においては、1945年（昭和20年）5月25日の空襲による被災車両が発生した。
^ 最終増備車となったクモハ379の入線は1965年（昭和40年）2月にずれ込むこととなった。当時は西武における初の量産型カルダン駆動車である701系電車の大量増備時期に相当し、旧型の小型車両の導入は既に時機を逸していた。
^ 西武で最初に「赤電塗装」仕様となったのは、1961年（昭和36年）に落成した551系電車である。
^ 同一の性能特性を持つこれらの主電動機は西武において共通品として混用されていたことから、車両ごとの主電動機搭載状況を特定することは困難であった。
^ 中川浩一「私鉄高速電車発達史(12)」 (1966) においては名義上の種車と実際の種車が異なっていた可能性が指摘されている。
^ 制御電動車は車両記号「モハ」を1964年（昭和39年）1月31日付で全車一斉に「クモハ」へ変更した。
^ クモハ378およびクハ1335は欠番とされたが、これは西武が各車の運転室の向きによって車番末尾の奇数・偶数を厳密に区分する付番規則を採用していることによるものである。
^ 前述の通り、371系は国鉄から西武への払い下げに際して書類上新製扱いとされており、同車もまた車籍の上では戦後製（1959年所沢車両工場製）の車両であった。

出典

^ ^a ^b ^c 『RM LIBLARY30 所沢車輌工場ものがたり（上）』 (2002) p.18
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h 園田政雄「西武鉄道時代を築いた電車たち」 (1992) pp.156 - 157
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r ^s ^t ^u ^v ^w ^x ^y ^z ^aa ^ab ^ac ^ad ^ae ^af ^ag ^ah 今城光英・酒井英夫・加藤新一「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道 3」 (1970) pp.78 - 79
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 園田政雄「西武鉄道時代を築いた電車たち」 (1992) p.159
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j 酒井英夫・今城光英・加藤新一「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道終」 (1970) p.67
^ ^a ^b 中川浩一「私鉄高速電車発達史(1)」 (1965) p.38
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h 中川浩一「私鉄高速電車発達史(13)」 (1967) p.38
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ 『RM LIBLARY30 所沢車輌工場ものがたり（上）』 (2002) pp.9 - 11
^ 中川浩一「私鉄高速電車発達史(5)」 (1965) pp.35 - 36
^ 中川浩一「私鉄高速電車発達史(3)」 (1965) pp.35 - 36
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q 中川浩一「私鉄高速電車発達史(12)」 (1966) pp.63 - 65
^ ^a ^b 中川浩一「私鉄高速電車発達史(13)」 (1967) pp.36 - 37
^ 『RM LIBLARY30 所沢車輌工場ものがたり（上）』 (2002) pp.46 - 47
^ ^a ^b ^c 『RM LIBLARY31 所沢車輌工場ものがたり（下）』 (2002) pp.36 - 37
^ ^a ^b ^c ^d ^e 中川浩一「私鉄高速電車発達史(11)」 (1966) pp.47 - 48
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l 今城光英・酒井英夫・加藤新一「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道 3」 (1970) p.84
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 益井茂夫「私鉄車両めぐり(39) 西武鉄道 2」 (1960) p.44
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o 酒井英夫「私鉄車両めぐり(100) 西武鉄道補遺」 (1973) pp.59 - 60
^ ^a ^b ^c ^d 小林尚智「私鉄車両めぐり(147) 西武鉄道」 (1992) p.280
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r ^s ^t 益井茂夫「私鉄車両めぐり(39) 西武鉄道 2」 (1960) p.43
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 益井茂夫「私鉄車両めぐり(39) 西武鉄道 2」 (1960) pp.45 - 46
^ 『RM LIBLARY30 所沢車輌工場ものがたり（上）』 (2002) p.38
^ 『RM LIBLARY31 所沢車輌工場ものがたり（下）』 (2002) p.5
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k 益井茂夫「私鉄車両めぐり(39) 西武鉄道 2」 (1960) pp.42 - 43
^ 益井茂夫「私鉄車両めぐり(39) 西武鉄道 2」 (1960) p.45
^ 酒井英夫・今城光英・加藤新一「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道終」 (1970) p.69
^ ^a ^b ^c 写真で見る（現）西武鉄道の車両2 (1970) pp.56 - 57
^ ^a ^b 今城光英・酒井英夫・加藤新一「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道 3」 (1970) p.82
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 『私鉄電車のアルバム1（愛蔵版）戦前・戦後の古豪』 (1980) pp.420 - 421
^ ^a ^b ^c ^d ^e 酒井英夫・今城光英・加藤新一「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道終」 (1970) p.66
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h 今城光英・酒井英夫・加藤新一「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道 3」 (1970) p.79
^ ^a ^b ^c ^d 中川浩一「私鉄高速電車発達史(14)」 (1967) p.31
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r ^s 今城光英・酒井英夫・加藤新一「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道 3」 (1970) p.78
^ ^a ^b ^c ^d ^e 今城光英・加藤新一・酒井英夫「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道 1」 (1969) p.72
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 中川浩一「私鉄高速電車発達史(30)」 (1971) pp.53 - 54
^ ^a ^b ^c ^d ^e 酒井英夫・今城光英・加藤新一「私鉄車両めぐり(80) 西武鉄道終」 (1970) p.66 - 67
^ ^a ^b 『復刻版私鉄の車両6 西武鉄道』 (2002) p.170
^ 『私鉄電車のアルバム1（愛蔵版）戦前・戦後の古豪』 (1980) pp.226 - 227
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 『復刻版私鉄の車両6 西武鉄道』 (2002) pp.76 - 77
^ ^a ^b 『私鉄電車ガイドブック3 西武・京王・小田急・東京モノレール』 (1978) pp.24 - 25
^ 佐藤利生「西武鉄道車両カタログ」 (1992) p.175
^ 鉄道ピクトリアル編集部「西武鉄道思い出のシーンから」 (1992) p.167
^ 小林尚智「私鉄車両めぐり(147) 西武鉄道」 (1992) p.269
^ ^a ^b ^c 小松丘・大山俊行・高橋健一「他社へ譲渡された西武鉄道の車両」 (1992) p.219
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ 小松丘・大山俊行・高橋健一「他社へ譲渡された西武鉄道の車両」 (1992) p.220
^ 岡崎利生「西武所沢車両工場出身の車両たち（譲渡車両の現状）」 (2002) p.216
^ ^a ^b ^c ^d 『RM LIBLARY62 三岐鉄道の車輌たち -開業からの50年-』 (2004) pp.35 - 36
^ 真鍋裕司「九州・四国・北海道のローカル私鉄現況10 伊予鉄道」 (1989) pp.159 - 160
^ ^a ^b ^c ^d 小松丘・大山俊行・高橋健一「他社へ譲渡された西武鉄道の車両」 (1992) pp.225 - 226
^ ^a ^b ^c ^d 小松丘・大山俊行・高橋健一「他社へ譲渡された西武鉄道の車両」 (1992) p.226
^ ^a ^b ^c 小松丘・大山俊行・高橋健一「他社へ譲渡された西武鉄道の車両」 (1992) pp.231 - 233
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k 小松丘・大山俊行・高橋健一「他社へ譲渡された西武鉄道の車両」 (1992) pp.229 - 230
^ ^a ^b ^c 小松丘・大山俊行・高橋健一「他社へ譲渡された西武鉄道の車両」 (1992) p.230
^ 『RM LIBLARY31 所沢車輌工場ものがたり（下）』 (2002) pp.34 - 35
^ ^a ^b ^c 白土貞夫「私鉄車両めぐり(83) 近江鉄道」 (1982) p.282