蘇合香 (雅楽)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 蘇合香 (雅楽)の意味・解説 

蘇合香 (雅楽)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/13 07:47 UTC 版)

蘇合香(そこうこう、通常は蘇合(そこう)と呼ぶ[1])は、雅楽唐楽の曲名の一つ。

盤渉調[1]。四箇之大曲(しかのたいきょく)の一つである[2]。由来としては、天竺の阿育王(アショーカ王)が病気になったとき蘇合草によって治癒したので、その回復を祝い楽を作り、育偈という人が蘇合草を冠として舞を舞ったと伝えられている[1][2]。日本には、桓武天皇の時代に遣唐使の和邇部嶋継(わにべのしまつぐ)によって伝えられたと言われている[1][2]

舞楽の構成としては次の通りであり、序破急を完備する数少ない曲の一つでもある[要出典]

  • 盤渉調調子、道行、序一帖、(序二帖)、序三帖、序四帖、序五帖、破、(颯踏)、急、重吹

このうち序三帖、破、急の楽章は管絃としても演奏され、急には黄鐘調の渡物もある。またカッコを付けたものは廃絶して現存しない[要出典]。舞人は6人か4人[1]、襲装束に諸肩袒、別甲を着ける[1]

雅楽の現行曲とされているものの中では演奏時間が最も長く[2]、現存する全楽章を通し(一具)で演奏すると約3時間かかる[2]近年の全曲一具の演奏例としては、国立劇場において2011年(平成23年)2月26日に前篇(序五帖まで)、2012年(平成24年)2月25日に後篇(破以降)と足かけ2年で演奏された例があり、この時まで明治以降、過去150年近くは全曲一具が演奏された例はなかった。なお、廃絶曲の復曲も含めれば、盤渉参軍が全曲5時間近くかかるという例がある。[要出典]

脚注

  1. ^ a b c d e f 日本古典文学大辞典編集委員会 『日本古典文学大辞典第4巻』岩波書店、1984年7月、50頁。 
  2. ^ a b c d e 蘇合香|雅楽 GAGAKU”. www2.ntj.jac.go.jp. 日本芸術文化振興会. 2023年1月13日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  蘇合香 (雅楽)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「蘇合香 (雅楽)」の関連用語

蘇合香 (雅楽)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



蘇合香 (雅楽)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの蘇合香 (雅楽) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS