絹本著色三仏諸尊集会図とは? わかりやすく解説

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絹本著色三仏諸尊集会図〈趙〓筆/〉

主名称: 絹本著色三仏諸尊集会図〈趙〓筆/〉
指定番号 1881
枝番 00
指定年月日 1988.06.06(昭和63.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 絵画
ト書
員数 1幅
時代区分 南宋
年代
検索年代
解説文:  本図は図の中心に釈迦如来文殊普賢の二菩薩および十大弟子配しているところから、釈迦法華経を開説したとき、諸尊をはじめ法華経護持する護法善神会座するところを描く法華経諸尊集会図というべきものである
 本図左端中ほど細字墨書される「四明趙〓筆」は、千葉法華経寺十六羅漢屏風第二尊者ボストン美術館)等の落款四明鹹塘趙〓筆」と同筆とみられる筆者趙〓は、画史や地方志にもその伝をみないが、落款に「四明」「四明鹹塘」と冠しているところから、寧波域内の、現在の咸塘街に居住していたことが知られる。また咸塘街に近い車轎街の西や石板巷には金大受や陸信忠らが居住しており、趙〓もこの寧波限られた地域すなわち東南廂の職業画工集団一人として活動していたことが推測される
 本図は、目の詰んだ良絹を用い諸仏諸尊をはじめ、宝塔はいずれ狂いのない筆致でその形像正確に描写されている。ことに十大弟子のやや写実味のある描写武将形、力士形の凄味のある写貌表現特筆される。また濃密な賦彩と細緻文様表現本図特色であり、筆者本領を示すものである
 その描写表現は、概して善本陸信忠などと共通するところがあり、同時代趣向反映したものといえる。したがって制作年代陸信忠落款みられる慶元府」が置かれ紹煕五年(二九四)から至元十四年(一二七七)ころがその目安となるが、やや固い描写筆致や冷たい色彩感覚看取されるところから、南宋元に近いところに置かれよう。
 ともあれ寧波多く職業画工中にあって、遺例少ない趙〓の一作として、またわが国鎌倉仏画少なからず影響及ぼした寧波仏画優れた一本として高く評価される



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