第2次紙幣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 00:44 UTC 版)
「スイス・フランの紙幣」の記事における「第2次紙幣」の解説
第2次紙幣は5・10・20・40・50・100・500・1000フランの額面のものが製造され、1911年から14年にかけて発行されてから、1955年、57年に第5次紙幣に置き換わるまで、比較的長期間にわたって流通した。このうち、10と40フラン紙幣は準備券で発行されることはなかった。また、5フラン紙幣は第2次大戦中に5フラン銀貨を回収し銀を国庫保管するために積極的に使用された。これらの第2次紙幣は、20フラン紙幣は1935年末まで流通し、無効となったのは1956年、50フラン以上の高額紙幣は1958年まで流通し、無効になったのは1978年であったが、5フラン紙幣のみは1980年まで現行紙幣であり、通貨価値が無くなったのは2000年の5月であった。 第2次銀行券では50フラン以上の高額紙幣は表面に女性の頭像、裏面にはスイスの産業を表すモチーフが描かれていた。このうち、50および100フラン紙幣は、スイスの著名な画家フェルディナント・ホドラーが裏表共にデザインを担当していて、50フラン紙幣の裏面には代表作の木を伐る人が描かれていた。この他、20フラン紙幣は兌換金券で紙幣の表には当時の20フラン金貨と同じブレネリの肖像が入っていた。この20フラン紙幣は、第1次大戦中に金貨を引き上げる目的で発行された。また、5フラン紙幣の肖像はウィリアム・テルであり、低額紙幣の裏面は額面と装飾図案のみであった。 このシリーズはイギリスの、ウォーターロー・アンド・サン社の印刷である。 第2次紙幣画像額面(フラン)寸法(mm)主色図柄年月日表裏表裏発行回収失効 5 125×70 緑/茶色 ウィリアム・テル 装飾、バラ飾り、額面 1914年8月3日 1980年5月1日 2000年5月1日 10 135×82 黄色/茶色 ヌーシャテルの女性 装飾、バラ飾り、額面 (準備券) 20 163×95 水色/紫 ブレネリ 装飾、バラ飾り、額面 1914年7月31日 1935年12月31日 1956年1月1日 40 144×82 紫/茶色 ヴィンケルリード 装飾、バラ飾り、額面 (準備券) 50 165×106 緑 女性の頭像 木を伐る人 1911年12月22日 1958年10月1日 1978年10月1日 100 181×115 藍色 女性の頭像 草を刈る人 1911年9月16日 500 200×125 赤/茶色 女性の頭像 刺繍する女性 1912年12月24日 1000 216×131 紫/橙色 女性の頭像 鋳造場 1911年9月16日
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