第十二挿話 キュクロプス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 08:51 UTC 版)
「ユリシーズ」の記事における「第十二挿話 キュクロプス」の解説
場所はバーニー・キアナンの酒場。ここでは男たちが、この酒場の常連で「市民」と呼ばれるナショナリストを囲んで酒を飲んでいる。そこにカニンガムらと待ち合わせをしていたブルームが入って来る。「市民」はデマのためにブルームが競馬で大穴を当てたと勘違いし、またブルームがユダヤ人であることから彼に絡み口論になる。最後にブルームは仲間に庇われながら馬車に乗り込み、君たちの神はユダヤ人だった、と言い捨てて「市民」からビスケットの缶を投げつけられる。この挿話は酒場に居合わせている名前の明らかでない取立て屋によって語られており、彼の粗野な文体の合間合間に、アイルランド文芸復興期の文章、学会報告の文章、聖書の文章といった壮麗な文章のパロディが差し挟まれている。 場面=酒場、時刻=午後5時、器官=筋肉、学芸=政治、象徴=フィニア会(英語版)、技術=巨大化、神話的対応=「市民」がキュクロプスに対応。
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