競馬における種々の格付けと互換性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 10:08 UTC 版)
「グレード制」の記事における「競馬における種々の格付けと互換性」の解説
競馬においては、各国のレース主催者が独自に定めたグレードと、国際セリ名簿基準委員会の基準に準じた基準で格付けされる「国際グレード」が存在する。この「国際グレード」のもとでは国際的に格付けの互換性がある。また、ヨーロッパ諸国を中心に「グループ制」を採用している国もある(これらの国も障害競走ではグレード制で格付けを行っている)が、グレード制とは表記の違いしかなく、略表記も「G1」など数字の部分がアラビア数字かローマ数字かという違いしかない。国際セリ名簿基準委員会の基準に準じている限り完全に互換性を有しており、日本では両者を区別せず「国際グレード」と呼んでいる。 日本では、日本中央競馬会(JRA)が中央競馬に最初に導入したグレードは中央競馬独自のグレードで、2009年までは国際的な互換性がある競走は一部に過ぎなかった。2007年に国際セリ名簿基準委員会の勧告に従い、国際グレードの付かない重賞レースは日本限定グレードの「Jpn」(「JpnI」など、ただしこの場合の読みは原則として「ジーワン」)表記となった。この「Jpn」表記の格付けと国際グレードは日本国内においては互換性がある。その後JRAは段階的にレースを国際化し、2010年には全重賞レースが国際グレードの格付けを得た。一方で地方競馬はJRAとも異なる各地方競馬独自の格付けをしていたが、1997年に「ダートグレード競走」としてJRA・各地方競馬間で統一的に定めた格付けを開始した。これらは国際グレードではなく2007年には同様に「Jpn」となったが、2011年に東京大賞典がはじめて国際グレードを獲得している。 なお、2010年以後のグレードについては、日本グレード格付け管理委員会が各重賞競走についての格付けを管理・監督しており、新設重賞である場合は原則として最低2年間はグレードの格付けがなされず、「新設重賞」として扱われ、3年目以後に競走の規模や過去のレースレーティングを踏まえてグレードの格付けを行うが、新設重賞であっても過去に同じ条件、またはそれに準じる規模のオープン特別から重賞に格上げをする場合は、例外としてグレード格付けをなす場合もある。
※この「競馬における種々の格付けと互換性」の解説は、「グレード制」の解説の一部です。
「競馬における種々の格付けと互換性」を含む「グレード制」の記事については、「グレード制」の概要を参照ください。
- 競馬における種々の格付けと互換性のページへのリンク