社会主義体制の監査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 14:21 UTC 版)
ソヴィエト連邦では、社会主義の計画経済にもとづいて会計や監査が進められ、企業は国営化された。国営企業の会計監査は労農監督部によって行われた。1980年代後半のペレストロイカから西側諸国と制度が部分的に導入され、監査の強化とともに企業の営業秘密が認められた。1991年のソビエト連邦の崩壊によって市場経済化がさらに進み、ロシアでは公認会計士にあたる監査士が国家資格化された。監査士資格は各省庁の権益の結果として4種類に分かれ、銀行の監査士は中央銀行、保険機関の監査士は保険庁、証券会社と一般企業の監査士は財務省となった。 中華人民共和国は、建国時にソ連の制度をもとにして財政会計制度が作られ、会計検査部門は独立していなかった。監査は人民監察委員会が担当したが、文化大革命においては機能しなかった。1978年の改革開放以降は、1983年に国家会計検査機関として審計署が発足し、地方の会計検査のために審計庁が設立された。審計は国の会計検査である国家審計、行政・大学・企業・事業法人の内部監査である内部審計、公認会計士による外部監査の社会審計の3つに分かれる。国家審計は強制で無償であり、社会審計は受託で有償である。
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