皮下投与と舌下投与
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 09:51 UTC 版)
「アレルゲン免疫療法」の記事における「皮下投与と舌下投与」の解説
アレルゲンの投与経路は、点眼をはじめ、さまざまな方法が試みられてきた。現在は主に皮下投与と舌下投与が代表的である。 花粉症に対し効果を実感するのは治療開始2~4ヶ月後であり、花粉症情報レベルが低い時期から始める。 3年目で効果が最大となる。アレルゲン免疫療法が成功した後は、長期のアレルギー防止効果が見られ、それは3~5年かそれ以上になる。アレルギー症状が再発したり、治療したアレルゲンとは別のアレルゲンに感作した場合は再びアレルゲン免疫療法をやり直すことができる。 皮下投与では治療用標準化アレルゲン抽出エキスを皮下注射器で投与する。通常は上腕内側の肩と肘の中間のたるみのある皮膚組織に行う。局部の不快感などを軽減するために、皮下投与の数時間前に抗ヒスタミン剤の服用を勧める場合がある。 極めて低い投与量から開始し、定期的(通常週1~2回)投与ごとに徐々に増量し、維持投与量に達する。維持投与量到達には通常4~6ヶ月を要する。その後投与間隔は隔週~隔月となり、通常は数年間継続する。 舌下投与は皮下投与に比べて安全・効果的・在宅治療が可能であり、少なくとも最初の季節の内に治療効果は現れるという 。プラセボ使用二重盲検法で調査した結果では有効性が認められている。緩やかな増量は必要なく、通常初回投与から臨床投与量が与えられる。千葉大学の岡本美孝教授は日本経済新聞の記事で「しっかりとした効果を得るために最低でも2年間、できれば3年間続けてほしい」と話している。
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