現公邸
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現在の公邸は、1929年(昭和4年)3月18日に竣工した旧首相官邸を移動(曳家)して改装した建築物で、2005年(平成17年)から利用されている。 2003年(平成15年)10月から約1ヵ月をかけて、総重量約2万トンの建物全体を、東に8度回転させながら南に約50m移動させる曳家を行い、その後1929年(昭和4年)の完成当時の姿を丁寧に復元する改修が施された。また邸内には茶室や和室のダイニングなど外国からの賓客をもてなす部屋が新たに作られた。また燃料電池による発電・熱供給システムや、太陽光発電、風力発電など環境に配慮した各種最新設備が導入された。 改修工事は2005年(平成17年)4月に終了し、小泉純一郎政権発足4周年の同年4月26日に新公邸への引越しが行われた。 首相在任期間中、公邸に居住するか否かは歴代の首相ごとに判断が委ねられている。東日本大震災を経験した菅直人は公邸、その次の野田佳彦も余震や原発対応の観点から公邸であった。2015年(平成27年)2月23日の衆議院予算委員会で、当時首相であった安倍晋三が衆議院議員松木謙公に公邸に居住しない理由を問われ、「自宅(実際には渋谷区富ヶ谷の別宅)の方がゆっくりと休息できること」を挙げ、「危機管理対応にもほとんど支障がない」と答弁している。 また、2021年(令和3年)2月15日の衆議院予算委員会で、当時首相を務めていた菅義偉が公邸に居住せず、官邸から約500mの距離がある港区の赤坂議員宿舎から通勤していることについて、元首相の野田佳彦が「首都直下型地震など緊急事態への対応や、公邸には年間1億6千万円の維持管理費がかかっている」と指摘したのに対し、「緊急事態には対応していく態勢は、日ごろからしっかり取っている」と答弁している。 長らく首相が公邸に入居しない状態が続いていたが、2021年(令和3年)10月に首相に就任した岸田文雄は、同年12月11日にそれまで居住していた港区の赤坂議員宿舎から公邸へ引越した。現職の首相の公邸への入居は野田佳彦以来約9年ぶりである。 正面玄関 大ホール 壁面装飾品 カエルの装飾品(大食堂前) ミミズクの装飾品(屋上) 猫の装飾品(正面玄関)
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