特定用途向けプロセッサの活用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 09:46 UTC 版)
「スーパーコンピュータ」の記事における「特定用途向けプロセッサの活用」の解説
特定の計算を支援するコプロセッサや本来画像処理のために開発されたGraphics Processing Unit(グラフィックス プロセッシング ユニット)(GPU)を汎用的な計算に利用するGPGPU(英: general purpose computing on GPU)など、ある用途に特化したプロセッサをスーパーコンピュータに活用する動きがある。汎用プロセッサに比べ、価格性能比が非常に高くまた消費電力が小さいという利点によって、特に2005年以降動きが活発になってきている。 GRAPEプロジェクトでは、1989年から多体問題に特化したプロセッサを製作し、天文学や分子動力学シミュレーションにおいて非常に価格性能比の良い専用計算機を開発している。東京工業大学のTSUBAMEにはOpteronによる約1万個のCPUコアの他に、ClearSpeedによる高性能計算専用アクセラレータCSX600が搭載されている。2006年11月のランキングでCSX600を利用することで、2006年6月に発表されたCPUのみの結果に比べ約10TFLOPS性能が向上した。また、高性能GPUを手がけるAMD、NVIDIAは両社とも2007年に汎用計算を念頭に置いたGPUベースのアクセラレータを発表している。 「ストリーム・プロセッシング」も参照 また、このGPGPU利用の流れを受け、経済指標予測・リスク計量などの膨大なシミュレートと計算が必要である経済予測分野において、多くの経済研究機関・シンクタンクに向け、アメリカ合衆国や台湾の複数のベンチャー企業がGPGPUベースの高速予測システムを提供しつつあり、経済分野での貢献も始まっている。
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