火災への対処
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/12 21:16 UTC 版)
木構造は、構造耐力上主要な部分に可燃材料を使っているため、他構造に比べ火災に弱い性質をもつ。そのため、原則として、外壁・屋根・軒裏は不燃材料で仕上げなければならない。また、以下のような防火措置を講じる。防火性能を組み合わせることで、基準の厳しいガソリンスタンドの事務棟を建設した例も見られる。 木部を石膏ボードなど防火性能のある材料で覆い、木部が直接火炎にさらされるのを防ぐ。 部屋ごとに室内壁・天井を石膏ボードなど防火性のある材料で覆い、隣室や上階への延焼を遅らせる。また、内装は極力不燃材料で仕上げる。 木材は、燃焼すると表面に炭化層を形成し、内部まで燃え尽きるのには時間がかかる。そのため、燃えしろを除いた部分だけでも構造が持つように構造計算を行い、太い断面の木材を使う(燃えしろ設計)。 燃えしろ30分耐火25mm 45分耐火35mm 1時間耐火45mm 壁内中空部および壁と天井などの取り合い部には、ファイヤーストップ材を設ける。 地震時に防火材料が脱落するのを防ぐため、各階の剛性を高くする(層間変形角1/150以下)。 その他、火災保険や地震保険において、耐火性の低い(耐火建築物・準耐火建築物・省令準耐火構造建物でない)木造住宅は保険料が高額となる。
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