浮世絵木版画技術
主名称: | 浮世絵木版画技術 |
ふりがな: | うきよえもくはんがぎじゅつ |
認定区分: | 団体 |
種別: | 工芸技術 |
選定年月日: | 1978.05.09(昭和53.05.09) |
解除年月日: | |
解説文: | 木版技術は、奈良時代以降、摺仏、版本その他各種の印刷に用いられてきたが、木版画は江戸時代に春信、歌麿、写楽等浮世絵師に多くの天才が輩出したこともあって、その技術は大きな発展をとげ、江戸末期には技法的にきわめて巧緻なものに完成された。明治時代にも小林清親等の画家が活躍し、大正期に入ってからは、橋口五葉、伊東深水、川瀬巴水等が木版画の絵を担当して名作を残しているが、その後機械印刷技術が発達したことと、下絵を描く絵師がいなくなったことなどから、彫師、摺師も少なくなってきた。戦後は主として浮世絵の名作の復刻を行なうことによって彫、摺の技法が伝えられてきている。 浮世絵は、褪色しやすく、その保存上、展示等もきわめて制限されることとなるので、この伝統的な技法による忠実な復刻版画を活用することが必要であり、普及の面でも大きな役割をはたすものである。また、この木版画の技法は、いわゆる浮世絵木版画の復刻のみならず、源氏物語等の複製版画にもみられるごとく文化財の保存活用にとって貴重な技法であるということができる。 |
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