氾濫と排水
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 16:01 UTC 版)
モホーク川には、17世紀の入植時にまで遡る比較的に長い洪水の記録がある。モホーク川の平均流量は、年間1830億立方フィート(約5.2立方キロメートル)である。多くの水が春の雪融けに伴って流域を急速に流れて支流から本川へと流れ込む。1日の平均流量が最大になるのは3月末から4月初めにかけてである。1917年から2000年の期間で見ると、ハドソン川への合流点近くのコーホーズで測定した1日平均の最大流量は1秒あたり1万8000立方フィートであった。これに対して最低流量は1秒当たり1400立方フィートで、8月末である。長い期間に渡る洪水の記録が残されている。 モホーク川とその支流は通常冬には凍結するので、春になって融けると川の本流に沿って氷が流れてきて詰まることがよくある。この春の氷の融ける時期は典型的には3月末頃であるが、これより前にも後にも洪水が起きたことがある。氷が流れてくることにより、川岸や氾濫原にある構造物にかなりの被害を与えることがある。モホーク川本流において記録されているもっとも大きな洪水は、1914年3月27日から28日にかけておきた春の融解によるものであった。この洪水では、氷が融けたことによるものであったため、膨大な量の氷が流れてきてインフラストラクチャーに大変な被害をもたらした。こうした流氷の現象で重要なものは、おおむね1年おきに発生する。 モホーク川において大きな洪水の1つとして、2006年のアメリカ中部大西洋地区における洪水に際して、2006年6月26日から29日にかけておきたものがある。洪水は、停滞した前線が50から330 mmの雨をニューヨーク州中央部にもたらしたことで発生したもので、モホーク川、デラウェア川、サスケハナ川の流域の広範囲に洪水をもたらした。州全体で2億2700万ドル以上の被害をもたらし、4人が死亡した。モホーク川流域上部では急激な洪水であった。 モホーク川はまた、2011年8月21日から9月5日までの間にも、ハリケーン・アイリーンと熱帯低気圧リー(英語版)の影響を受けた集中豪雨により大きな洪水を起こした。モホークバージ運河の閘門は、特にニューヨーク州ウォーターフォードやロッテルダムジャンクションの近くで大きな被害を受けた。
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