歴史改竄への警戒心
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/07 06:24 UTC 版)
「坂上田村麻呂黒人説」の記事における「歴史改竄への警戒心」の解説
黒人のなかには、自分たちの歴史が外部の人間、とくに白人によって隠蔽・改竄されているのではないかという危機感を持つものもいた。例えば、グレート・ジンバブエ遺跡は発見された当初、アフリカ南部に位置していたにもかかわらず欧米の学者は黒人がそれを建造したということを認めず、フェニキア人、アラブ人、またはヨーロッパ人が建造したものであると長年主張し続けた(グレート・ジンバブエ遺跡#研究史も参照)。一般的ではない田村麻呂の黒人説がリアリティーを帯びた背景には、白人中心主義の歴史観によって田村麻呂の正体が意図的に隠されていたのではないかとの猜疑心が存在していた。例えば、ある者は現代の日本人が白人と同様の黒人差別思想や、日本が単一民族国家であるという考えから、英雄である田村麻呂が黒人であることを「恥じている」と考えていた。また、他のある者は、坂上田村麻呂の像がふだん一般に公開されていないことについて、ヨーロッパの黒い聖母像に人目のつかないところに隠されたものがあったという歴史を連想して、清水寺が意図的にその黒人的特徴を隠蔽しているのではないかとの疑念を持っていた。
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