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フェニキア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/18 11:48 UTC 版)

(フェニキア人 から転送)

フェニキア英語: Phoenicia)は、古代地中海東岸に位置した歴史的地域名。シリアの一角であり、北は現シリアタルトゥースのあたりから、南はパレスチナのカルメル山に至る海岸沿いの南北に細長い地域であって、およそ現在のレバノンの領域にあたる。

フェニキアという名前は、フェニキア人の居住地がギリシャ語Φοινίκη (Phoiníkē; ポイニケー)と呼ばれたことに由来しており、フェニキアがミュレックスと呼ばれる貝から取れる紫色の染料を特産としていたことから、「紫色」(または「緋色」)という意味のギリシア語を語源とする説も存在するが、そのもともとの語源は不明である[1]

フェニキア人は系統的には様々な民族と混交していたが、アフロ・アジア語族セム語派に属するフェニキア語を話し、言語的に見ればカナン人の系統にある民族である。先祖はセム系のアモリ人の一派が小アジアから北シリアに移住したことに始まるといわれている[2]

彼らがフェニキア語を書き表すために発明したフェニキア文字は、アラム文字ヘブライ文字ギリシャ文字アラビア文字など、ヨーロッパ西アジアの多くの言語で用いられる起源となった。


  1. ^ フェニキアとは深紅色を意味するギリシャ語である。この貝は、今日でも南部のサイーダなどの町中でこの貝殻の山を見かけることができる(小山茂樹『レバノン』中央公論社 中公新書474 1977年 39ページ)
  2. ^ 小山茂樹『レバノン』中央公論社 中公新書474 1977年 37ページ


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