染色体の構造とは? わかりやすく解説

染色体の構造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 22:46 UTC 版)

染色体」の記事における「染色体の構造」の解説

染色体の最も基本構成要素は、DNAヒストンである。分裂期染色体一対姉妹染色分体から構成されそれぞれの染色分体には長いDNA一分子が含まれている。DNA酸性であり、塩基性タンパク質ヒストンとの親和性が高い。DNAヒストン重量比は、ほぼ1:1である。 染色体の最も基本的な構造ヌクレオソームである(図2)。4種のコアヒストン(H2A, H2B, H3, H4)が2つずつ集まってヒストン8量体を形成し146塩基対の2重鎖DNA左巻き巻きつけるDNA超らせんの項参照)。ヌクレオソームヌクレオソームをつなぐDNAリンカーDNA呼ばれ、そこにはリンカーヒストン(ヒストンH1など)が結合するヌクレオソーム構造はさらに凝集し直径30 nm繊維形成する考えられているが、その構造についてはいまだ定説がない。分裂期にはいると、光学顕微鏡下で観察可能な棒状構造体第一の定義における染色体)に変換される。この染色体凝縮過程には、コンデンシン複合体トポイソメラーゼ II関与するクロマチンには、大きく分類してユークロマチン (euchromatin) とヘテロクロマチン (heterochromatin) の二種類がある。ユークロマチンクロマチン構造がゆるまっており、転写されている遺伝子はこの部分多く存在するヘテロクロマチン密に凝集しており、この領域ではあまり転写起きていない。ヘテロクロマチンは更に次の二つ分類することができる。遺伝子の発現はほとんど見られない構成的ヘテロクロマチン (constitutive heterochromatin) と、条件によって遺伝子の発現見られる条件的ヘテロクロマチン (facultative heterochromatin) がある。前者は主にセントロメア付近にあり、この領域DNA繰り返し配列に富む。

※この「染色体の構造」の解説は、「染色体」の解説の一部です。
「染色体の構造」を含む「染色体」の記事については、「染色体」の概要を参照ください。

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