最密充填
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 01:31 UTC 版)
詳細は「en:Close-packing of equal spheres」を参照 3次元ユークリッド空間において、等しい球のもっとも稠密な配置は最密構造と呼ばれる構造の族を成す。そのうちの一つを構築する方法の例を以下に示す。まず平面上で球を稠密に配置する。3つの球が互いに接するよう配置すると、その真ん中にできた凹みに第4の球を置くことができる。これを一段目の上のあらゆる箇所で行えば、新たな稠密な配置が生成される。第3層は、上から見て第1層と同じ配置になる場合と、第1層の凹みのうち第2層が使っていない位置に球を配置する場合がある。つまり一つの層が取り得る配置は3種類存在する。これらをA、B、Cと名付ける。 このような最密構造の族の中には、正規格子となる単純な配置が二つ存在する。その一方は層がABCABC…という順で並ぶもので、立方最密充填(または面心立方充填)と呼ばれる。もう一方はABAB…と交互に並ぶもので、六方最密充填と呼ぶ。しかし、これら以外にも任意の層の組合せが可能である(ABAC、ABCBA、ABCBAC、など)。いずれの配置も1つの球は12個の球に囲まれており、平均密度は π 18 ≈ 0.74048 ⋯ {\displaystyle {\frac {\pi }{\sqrt {18}}}\approx 0.74048\cdots } (A093825) である。 ガウスは1831年にこれらの配置が正規配置の中で最も高密度であることを証明した。 1611年、ヨハネス・ケプラーは、これが正規配置と非正規配置全てについて最高密度の配置であると予想した。この命題はケプラー予想と呼ばれる。1998年、トーマス・C・ヘイルズ(英語版)は1953年にフェイェシュ=トートが示唆した手法を使って、ケプラー予想を証明したと発表した。ヘイルズの証明は、コンピュータを使ってあらゆる個々のケースを調べつくすという方法であった。審査員はヘイルズの証明の正しさを99%としており、ケプラー予想は「ほぼ」証明された状態と言える。後の2014 年、Halesの率いるチームは自動証明検証ツールを用いて形式的証明を完了したと発表し、疑念を晴らした。。
※この「最密充填」の解説は、「球充填」の解説の一部です。
「最密充填」を含む「球充填」の記事については、「球充填」の概要を参照ください。
最密充填
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 16:11 UTC 版)
結晶構造はいろいろな方法で記述できる。単位格子を基にする方法以外にも、最密充填を基にする方法がある。原子を間隙が最も少なくなるように配置させた構造を最密充填構造という。 最密充填構造六方最密充填構造(hcp) 面心立方格子構造(fcc)または立方最密充填構造(ccp) 最密充填ではない構造単純立方格子構造(cubic-P) 体心立方格子構造(cubic-I, bcc)
※この「最密充填」の解説は、「結晶構造」の解説の一部です。
「最密充填」を含む「結晶構造」の記事については、「結晶構造」の概要を参照ください。
「最密充填」の例文・使い方・用例・文例
- 最密充填のページへのリンク