旧約聖書の時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/02 16:20 UTC 版)
「カラク (ヨルダン)」の記事における「旧約聖書の時代」の解説
カラクには少なくとも鉄器時代から人が住んでおり、イスラエル人とは隣人ながら対立もしていたモアブ人の重要都市(モアブの首都でもあったとされる)・キル(Qir)があった。1958年には、カラクからモアブ文字で書かれた碑文(カラク碑文)の断片が発見されており、モアブの主神ケモシュの神殿に関する言及などがある。キルは旧約聖書ではキル・ハラセテ(キル・ヘレス、Qer Harreseth, Kir Heres)と呼ばれていた。イザヤ書15章から16章はモアブの行く末に関する預言が語られており、その中でモアブが敵に攻め滅ぼされるさまが語られ、16章11節では「わがはらわたはモアブのためにわが胸はキル・ヘレスのために竪琴のように嘆く」とある。 キルはシリア地方に攻め込んだアッシリア帝国の侵略にさらされた。アモス書1章5節・9章7節では、キルはシリア人(アラム人)がパレスチナの北に住む前に住まわされていた地であるとされ、列王記下の16章9節ではティグラト・ピレセル王がダマスコ(ダマスカス)を征服した後、その住民をキルに強制移住させたことが記されている。 またこの時期には、古代エジプトからアカバ、マアーン、アンマン、ダマスカスを経てメソポタミアに至る「王の道」(King's Highway)と呼ばれる街道がキルを通っていた(民数記20章17節-20説)。
※この「旧約聖書の時代」の解説は、「カラク (ヨルダン)」の解説の一部です。
「旧約聖書の時代」を含む「カラク (ヨルダン)」の記事については、「カラク (ヨルダン)」の概要を参照ください。
- 旧約聖書の時代のページへのリンク