摂動論と繰り込み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/13 13:59 UTC 版)
正準量子化によって厳密な場の時間発展を記述できるのは、自由場など少数の例に限定される。量子電磁力学のような複雑な理論を扱うには通常、摂動論の考え方を用いる。これは相互作用描像などを用いて、相互作用のある場の時間発展を自由場の演算子の積に展開する方法である。 場の量子論における演算子積の計算は、仮想粒子を含む多数の項を、運動量保存や対称性などを考慮してまとめあげる、かなり煩雑なものとなる。これを視覚的に表すツールとしてファインマンダイアグラムがある。 また、摂動計算では仮想粒子の取りうる運動量すべてを積分する必要があり、これによって計算結果が無限大に発散する紫外発散の問題が起こる。この問題への処方として繰り込みが用いられる。
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