捕食法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/01 08:09 UTC 版)
アシナガグモは、目の粗い水平円網を作る。アシナガグモの成虫で直径50cm程度が普通である。特に、網中央の蜘蛛がとまる部分であるこしきを、網が完成する時に食い破って穴にするため、無こしき網と呼ばれる。昼間から網を張っている場合もあるが、多くは夕方から網を張りはじめ、夜に虫を捕らえる。 しかし、違った形の網をはる場合もある。普通、丸網は枠の内側に邪魔なものがない空間に網を張る。例えば、2本の枝の間に何もないような状態である。ところが、アシナガグモの幼虫は、時折2本の枝の間に、もう1本枝が入っている状態でも網を張る。この場合、網は中断され、中央の網の両側に丸網を半分ずつ張った形になる。クモは中央の枝の裏側に止まって身を隠す。 また、他のクモの網の枠糸を利用するのも見られる。ジョロウグモの網の枠糸に、小さなアシナガグモが網を張っているのが時に見られる。渓流では夕方から夜にかけて、カゲロウやカワゲラなどの水生昆虫の成虫が羽化するため、水面上に網を張ると多くの餌が得られる。そのような場所では、タニマノドヨウグモなど、渓流の両岸の間に網を張ることのできる種が中央を占めるが、アシナガグモはそれらの網の隙間、網を構成する枠糸の間に糸を引いて網を張ることがある。さらに、富栄養の溝などのように、ユスリカなど、より多くの昆虫の発生が集中するところや、明かりの下など虫が集まってくる場所では、網を張らずに直接に虫を捕まえることも行なう。
※この「捕食法」の解説は、「アシナガグモ」の解説の一部です。
「捕食法」を含む「アシナガグモ」の記事については、「アシナガグモ」の概要を参照ください。
- 捕食法のページへのリンク