心身問題とは? わかりやすく解説

心身問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/15 16:29 UTC 版)

心身問題(しんしんもんだい、英語:Mind–body problem)とは哲学の伝統的な問題の一つで、人間の関係についての考察である。この問題はプラトンの「霊―肉二元論」にその起源を求めることも可能ではあるが、デカルトの『情念論』(1649年)にて、いわゆる心身二元論を提示したことが心身問題にとって大きなモメントとなった。現在では心身問題は、認知科学神経科学理論物理学コンピューターサイエンスといった科学的な知識を前提とした形で語られている。そうした科学的な立場からの議論は、哲学の一分科である心の哲学を中心に行われている。


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  10. ^ Spinoza,Ethica,III.prop.2,scholium,p123,172
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  25. ^ a b c d サム・パーニア『科学は臨死体験をどこまで説明できるか』三交社
  26. ^ a b c NHK ザ・プレミアム超常現象 モーガン・フリーマン 時空を超えて 第2回「死後の世界はあるのか?」
  27. ^ Pim Van Lommel『Consciousness Beyond Life: The Science of the Near-Death Experience』HarperCollins e-books
  28. ^ エベン・アレグザンダー『プルーフ・オブ・ヘヴン』早川書房
  29. ^ マル激トーク・オン・ディマンド 第646回
  30. ^ アレグザンダー & 白川 2013, p. 108
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  32. ^ Astronomer Says Spiritual Phenomena Exist in Other Dimensions By Tara MacIsaac, Epoch Times | April 7, 2014



心身問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 15:50 UTC 版)

哲学上の未解決問題」の記事における「心身問題」の解説

心身問題は、人体人間心との関係を明らかにする問題である。この問題に関する哲学的立場は、一般的に一方他方還元するか、または両者独立して併存しているとするか、いずれか立場基づいている。この問題の例として、二元論的描き方支持したデカルトがよくあげられる問題は、心と体相互作用二元論的枠組みの中でどうすれば確立できるのかということである。神経生物学創発が、心の物質的機能を脳の機械特性から創発するいくつかのさらなる特徴表れであると認めたことで、問題はさらに複雑化した。脳は本質的に深い睡眠中に意識的思考生成停止するこのようなパターン復元する能力科学的に謎のままであり、現在の研究主題である(神経哲学参照)。

※この「心身問題」の解説は、「哲学上の未解決問題」の解説の一部です。
「心身問題」を含む「哲学上の未解決問題」の記事については、「哲学上の未解決問題」の概要を参照ください。

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