属内における系統
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/09 09:36 UTC 版)
従来、キオオギタケ亜属 (Subgenus Laricigomphus Sing.) とシロエノクギタケ亜属 (Subgenus Gomphidius) との二亜属が置かれ、さらに後者にシロエノクギタケ節(Section Gomphidius 柄にはシスチジアを欠くか、もし存在したとしても束生することはなく、柄の表面に顕著な微粒点としてあらわれない)およびミクロスポルス節(Section Microsporus Sing. :柄の上部には柄シスチジアの集合体が微粒点となって存在する)の二節を設ける意見があり日本でもこのシステムが採用されてきたが、分子系統解析された例(所属種すべてを対象としたものではない)からは、上記の属内分類体系には根拠が乏しいと考えられている。
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属内における系統
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/09 10:01 UTC 版)
従来は、クギタケ節 Section Gomphus およびフサクギタケ節 Section Floccigomphus (Imai) O. K. Miller(かさの表皮はゼラチン化しない。かさは乾いてもほとんど光沢を生じることはなく、湿った時にのみ、わずかに粘性をあらわすにとどまる)の二つの節に分けられていたが、分子系統学的解析によれば、これら二つの節はともに単系統ではないとの見解が示されている。 同じく分子系統的検討によると、C. vinicolor とC. jamaicensis およびC. filiformisがほぼひとまとまりのグループを形成した。また、C. purpurascensとクギタケおよびC. orientirutilus もほぼひとつにまとまったが、中国・ロシア・チェコスロヴァキア産のクギタケとフィンランドのそれ(かつてC. britannicus A.Z.M. Khan & Horaの学名で記載されたもの)とは、系統樹上では別の位置にあらわれた。C. britannicusの学名は、最近ではクギタケの異名として扱われているが、今後の再検討を要する。なお、イギリスからC. corallinus O.K. Miller & Watling の学名で記載された菌については、ユーゴスラビアやスイスおよびギリシア産のクギタケとの間で分子系統学的比較が行われた結果、クギタケの異名として扱う従来の見解が妥当であると判断された。 いっぽうでC. helveticus ・C. leptocystis ・ C. roseolus ・C. sibricusが一つのグループを形成し、ともにユーラシアに分布するC. asiaticus とC. confusus とが、系統樹の上でも一群にまとまったが、後者のグループには腹菌型の子実体を形成するC. albipes (北アメリカ産)が同時に所属した。さらにフサクギタケとC. pseudotomentosus が別の一グループを形成するとともに、フサクギタケとC. loculatus (腹菌化への過渡期にあるものと推定されていた)とが同一種である可能性が示唆された。
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