少年という壁
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 14:42 UTC 版)
「山口女子高専生殺害事件」の記事における「少年という壁」の解説
指名手配の際、山口県警は男子学生が未成年であることと、再犯の可能性が薄いことを理由に匿名のまま少年を指名手配したが、これに対して一部専門家の間で「手配中は氏名と顔写真を公表すべきだ」という意見がなされた。少年法には「家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者」の推知報道を禁止しているが、手配中の未成年者に関しては公表してはならないという条文がないので、文言通りに解釈すれば「家庭裁判所の審判に付されるか、少年のとき犯した罪により公訴を提起される」までは公表しても違法ではないが、報道各社は協定により自粛していた。 だが9月7日には週刊新潮が重大事件を起こしかねないと独自に判断し、顔写真と氏名を掲載したものの、発売当日の午後になって少年の遺体が発見されることとなった。また、結果的に指名手配された少年が亡くなったため、テレビ朝日と日本テレビ・読売新聞では「(匿名とする理由としている)少年の更生の機会が失われた」との理由で、容疑者として少年の実名を報道した。そのほかの新聞社によっても対応が分かれており、朝日新聞社では朝日新聞は匿名であったが、週刊朝日は実名報道をした。また産経新聞は少年が発見されない段階では、少年犯罪者の匿名報道に批判的な記事を掲載していたが、実名報道は最後まで自粛した。
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