女性と子孫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:54 UTC 版)
アメラジアンも参照。 アメリカ兵と韓国の売春婦との間に生まれた子供たちは、兵士が米国に戻った時にしばしば放棄された。1970年代までに、韓国人女性とアメリカ兵との間に数万人の子供が生まれた。 韓国では、これらの子供たちが人種差別的な暴力と虐待の標的になる事が多く、主に白人兵士の子供は「洋公主の私生児」(ヤンゴンジュ・セッキ)と呼ばれ、少数派である黒人兵士との間に生まれた子供は「黒いの」「黒んぼ」(カムドゥンギ)と呼ばれた。米軍基地周辺の韓国人売春婦が韓国社会から烙印を押されてしまうことから逃れるのは難しく、彼女達の唯一の希望はアメリカ合衆国に引っ越して米軍人と結婚することだった。人身売買されたフィリピン人もまた同様の期待を抱いていた。 一部のアメリカ兵士は、結婚するため女性の借金をオーナーに返済して彼女たちを解放した。しかし、大部分の米兵が人身売買に気付いていなかった。一部の兵士は、フィリピン人女性がクラブから逃げるのを手助けした。2009年、ケーシー基地の近くで政治権力を持っていたジューシー・バーのオーナーは、米兵たちが結婚を約束してバーの女の子を口説いてくるのを防ぐため、米軍当局者に何か手立てを講じるよう要求した。2010年6月、米軍は妻や子供を残して放棄してしまった兵士を探すプログラムを開始した。米兵の娘にして韓国人女性のグレース・M・チョによる売春婦の研究書『Haunting the Korean Diaspora:Shame, Secrecy, and the Forgotten War』は、アメリカ社会学会からアジアとアメリカ系アジア人に関する2010年のベストブックを受賞した。 韓国の元売春婦達はニューヨーク・タイムズに、自分達が米韓相互防衛条約の最大の犠牲になっていると語った。 この女性たちは自分達自身を戦争被害者だと見なしており、彼女らは補償と謝罪を求めている。この腐敗した歴史が原因で、大部分の韓国人が白人男性または「白んぼ」(ヒンドゥンギ)と交尾(性交)した韓国人女性に対して抱く最初のステレオタイプは主に否定的なものである。その上、最初の国際結婚は、大部分が米国兵士と駐屯地の売春婦だった韓国人女性または米軍基地で働いていた韓国人女性の間で行われた。2010年までに、10万人以上の韓国人女性がアメリカ兵と結婚し、米国に引っ越していった。 外国人と結婚した韓国人女性は売春婦と見なされることが多い。韓国人と外国人との結婚は、韓国社会でしばしば深刻な汚名を背負うことになる。スペイン人と結婚した女性は、夫と手をつないで歩く時に韓国人中年男性のほぼ100%が自分をじろじろ見てくると語った。
※この「女性と子孫」の解説は、「在韓米軍慰安婦問題」の解説の一部です。
「女性と子孫」を含む「在韓米軍慰安婦問題」の記事については、「在韓米軍慰安婦問題」の概要を参照ください。
- 女性と子孫のページへのリンク