女性と黒人の探偵たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 00:09 UTC 版)
サラ・パレツキーは高学歴で元弁護士の女性探偵V(ヴィクトリア)・I・ウォーショースキーが活躍する『サマータイム・ブルース』でデビュー。キャスリーン・ターナー主演で映画化(邦題「私がウォシャウスキー」)。スー・グラフトンは才女ウォーショースキーとは対照的な、「平凡で普通の女性」を探偵役に起用した。「アリバイのA」の主人公キンジー・ミルホーンのシリーズは「作者・探偵・読者」すべて女性である(男性読者もいるが、作風が女性読者向けという事で)「3Fミステリー」 との新語も生んだ。「荊の城」のサラ・ウォーターズは、レズビアンのキャラクターを作品に多く登場させている。パトリシア・モイーズ(Patricia Moyes )のシリーズ探偵は男性のヘンリー・ティベット警部だが、明るく聡明な妻のエミーも捜査に協力して、夫婦で事件を解決していく作品が多い。 2000年代以降にはタフな女性の私立探偵や犯罪者を描く作品に対してタルト・ノワールというジャンル名が提唱されている。 ジョン・ボールは黒人エリート警官ヴァージル・ティッブスを主人公とする長編「夜の熱気の中で」を発表し、人種の壁を乗り越えて相手に尊敬される主人公が人気となった。チェスター・ハイムズの書いた「墓掘りジョーンズと棺桶エド」の黒人コンビが登場する「イマベルへの愛」はフランスで話題になったが、生国のアメリカでは不評だったという。
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