太陽物理と宇宙天気
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/03 15:28 UTC 版)
太陽は強力な電波源である。太陽が放出する電波には、100万Kの太陽コロナから発せられる熱放射と、太陽フレアやコロナ質量放出(CME)など太陽表面の活動に起因するものとがある。LOFARで観測できるのは、このうち上層および中層のコロナから放出されるものである。またLOFARは、惑星間空間に向けて発せられるCMEを研究において、現時点で最も優れた性能を有している。CMEが地球を直撃するのかどうかをLOFARによって確かめることができ、宇宙天気の研究にも極めて有用である。 LOFARによる太陽の観測には、宇宙天気の根源ともいえる太陽活動の周期的モニタリング観測も含まれる。LOFARはデータ処理も迅速に行われるため、太陽表面の爆発のような短時間の現象であっても、これを他の観測装置で追観測するための情報を的確に発信することができる。太陽フレアは非熱的放射を生じるだけでなく、X線を発生して周囲のプラズマを熱する効果もある。このため、LOFARと他の観測装置、例えばRHESSIやひので、ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー等を組み合わせることで、基本的な天体物理過程の研究を包括的に行うことができる。
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