大阪府との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 03:15 UTC 版)
2008年2月に就任した大阪府知事の橋下徹とは、府市連携や文化行政のあり方をめぐって頻繁に意見交換を行っていた。大阪府と大阪市の水道事業の統合をめぐっては、4月に担当部局を交えた公開の意見交換会を実施し、7月には府市それぞれの統合案を検証する第三者委員会を設置することで合意した。その後、府市は、市の案にもとづく統合で合意したが、大阪市以外の府下市町村と大阪府との協議がまとまらず、統合に至らなかった。 文化行政については、施設の廃止や補助金の削減を主張する橋下とは一線を画し、府が削減した文楽協会や大阪フィルハーモニー交響楽団への補助を継続した。2009年に開催された「水都大阪2009」や、2010年の上海万博への出展については、互いに協力した。 橋下が提起した、二次破綻が懸念される大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)への大阪府庁移転案について、平松は、WTCの債権問題を懸念しつつも、府への売却に期待する考えを示し、大阪府議会での議論の際は、極めて異例ながら、自ら府議会へ出向いて説明を行った。府議会はWTCへの府庁移転案を2009年に否決したものの、第二庁舎として購入することで調整が進み、2010年3月に購入に向けた予算案を議決した(詳細はWTCの項目を参照)。 2009年2月3日に開催されたシンポジウムでは、橋下から「大阪圏を引っ張るのは大阪市だと思っているが、市民の利益を超えた大阪のためという意識がどこまであるのか疑問。平松市長の市民協働は、本当なら区長がやるべきだ」「府特別顧問の上山信一慶大教授から『市の改革は完全に止まった』と聞いている」と批判され、平松も「同じ府民税を納めながら、堺市とあわせ300万人を超える人が差別を受けている」「大阪市はいつまでも職員厚遇だと誤解されている。市の改革も進んでいる。見せ方のキャラの違い」と反論し、議論が白熱した。 橋下の進める大阪都構想には反対を表明し、関西州設立を展望した府市連携・都市間連携の推進を主張した。 大阪府が朝鮮学校への補助金を停止して全国的な物議を醸した際は、市民協働を軸に、全国に先駆けて補助金の継続を訴え実践した。
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