地震及び海底地すべり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 02:02 UTC 版)
海底の地殻変動によりプレートの一方が他のプレートに沈み込んでいる場合、プレート先端部の跳ね上がりによるプレート間地震(海溝型地震)が発生する。プレート間地震は時にマグニチュード8クラスの巨大地震が発生し津波を伴うこともある。 プレート境界付近では海洋プレートの内部でも大規模な断層運動が生じており、これによって発生する地震を海洋プレート内地震と呼ぶ。特に沈み込む前の海洋プレート内で発生する地震はアウターライズ地震と呼ばれ、プレート境界より沖合で地震が発生するため、地震動に比して巨大津波となる場合がある。アウターライズ地震としては1933年の昭和三陸地震などがある。 また、津波の発生原因として、巨大地震による断層運動のほかに海底地すべりによるものがある。津波の発生要因と頻度として、海底地震性の津波が9割なのに対し、地すべり性の原因は全体で0.3割で割合は低いが、発生した津波の大きさが局所的に大きくなるという特徴がある。 津波の発生源が複合的な要因によると考えられることもある。1771年の八重山地震津波の場合、石垣島南東部では遡上高が約30mにも達したが、この津波については石垣島南方沖プレート内地震+海底地すべり、石垣島東方沖プレート内地震、琉球海溝付近におけるプレート間地震の3つの津波源モデルが考えられている。また、東日本大震災を引き起こした2011年の東北地方太平洋沖地震による津波は、太平洋プレートと北米プレートの境界で発生した海溝型地震によるものと考えられているが、震源の北側で発生した海底地すべりで発生した波と合わさって津波が巨大化したとする説もある。
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