地表面の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 16:26 UTC 版)
「サンアンドレアス断層」の記事における「地表面の構造」の解説
サンアンドレアス断層は構造上3つのセグメントに区分できる。 南部セグメント(モハベセグメントとも呼ばれる)は、ソルトン湖から北向きにスタートし、サンバーナディーノ山脈の手前で西に曲がって南側の裾野に沿って進み、カホン峠を横断して、サンガブリエル山脈(英語版)の北側の裾野を進む。この領域では断層の走向とプレート運動の方向が約20度ずれているため、法線方向に応力成分が発生してスラスト断層(逆断層)が生じ、トランスバース山脈(英語版)を形成している。パームデールの露頭では断層活動によって露出した地殻深部の地層が見られる。さらに、断層はフラジアパーク(英語版)を横断してから北へ大きく曲がる。この領域はビッグベンドと呼ばれる。ここから断層はカリゾ平原を横断する。この平原は樹木の少ない乾燥地帯であるため、上空から断層の形状をつぶさに観察できる。 中部セグメントは、パークフィールド(英語版)からホリスターへ北西方向に向かっている。パークフィールドでは後述の通り周期的に大規模な地震が観測されている。ホリスターでは、断層は常にずれ続けるクリープ断層となっており、巨大地震は起こさないが、じわじわと道路や家屋を変形させる様子が観察される。 北部セグメントは、ホリスターからサンフランシスコ半島を通り、少しの間海上に出て、海岸沿いを通ってメンドシノ岬の近くまで至る。メンドシノ岬の周辺地域は3つのプレートが互いにぶつかる地質学的に不安定な地点となっている。ここから北はファンデフカプレートが北アメリカプレートに潜り込むカスケード沈み込み帯である。西方向は、ファンデフカプレートと太平洋プレートとの境界をなす横ずれ断層であるメンドシノ断層帯となる。サンフランシスコの東にはサンアンドレアス断層と平行して同じプレート運動によって生成されているヘイワード断層帯などの断層が存在している。 サンアンドレアス断層の移動速度については諸説あるが、太平洋プレートと北アメリカプレートとの相対運動は年間35mmとみられている。また、断層の両側に位置するロサンゼルスとサンフランシスコは、互いに年間6mmの速度で近づいている。
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