国連の活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 07:58 UTC 版)
PKO(国連平和維持活動)は本来は紛争当事者が休戦・停戦に合意した場合に中立的な立場から停戦監視などを行うものであるので、国連平和維持活動を行う国連部隊は「紛争当事者」の軍隊には該当せず、その構成員は戦闘員には当たらない。 しかしながら、現実には休戦・停戦の合意が守られていなかったり現地の治安が悪化していたりすることにより、国連平和維持活動を行う国連部隊が戦闘に巻き込まれることがある。国連平和維持活動を行う国連部隊が自衛などにより戦闘行為に積極的に関与している場合は、紛争当事者とみなされることがある。このとき、その国連部隊は戦闘員に当たり、武力紛争に関する国際法が適用される。このことは1999年に出されたコフィー・アナン国連事務総長の「国連部隊による国際人道法の遵守」という告示により明文化された。 一方、戦闘行為を行っていない国連部隊は上述の通り、非戦闘員であるが、「国際連合要員及び関連要員の安全に関する条約」によってその安全が保障され、敵対勢力に捕らえられた際は同条約8条によって事実上、武力紛争法の原則が適用され捕虜と同様の待遇を受ける。 国連憲章第7章に基づき安全保障理事会(安保理)が認める強制行動の場合、国連部隊は紛争当事者として戦闘に参加することになるので、その国連部隊の兵士は戦闘員であり、武力紛争に関する国際法が適用される。
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