双対基底とは? わかりやすく解説

双対基底

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/15 10:14 UTC 版)

数学線型代数学において、 F 上のベクトル空間 V とその基底 B = {vi}iI が与えられたとき、その双対集合(そうついしゅうごう、: dual set)とは、(代数的)双対空間V* ≔ HomF(V, F) 内のベクトルの集合 B* = {vi}iI で、BB*二重直交系を構成するもののことを言う。これは δijクロネッカーのデルタを表すとき


  1. ^ Lebedev, Cloud & Eremeyev 2010, p. 12.
  2. ^ Roman 2008, p. 97, Theorem 3.12.


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双対基底

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 06:49 UTC 版)

特殊相対性理論」の記事における「双対基底」の解説

(V, η) を4次元ミンコフスキー空間とし、e→0, e→1, e→2, e→3 を (V, η) 上の正規直交とは限らない基底とする。このとき、以下の性質満たす V の基底 e→0, e→1, e→2, e→3 が一意存在する事が知られており、この基底を e→0, e→1, e→2, e→3 の双対基底という: 任意の μ, ν = 0, ..., 3 に対し、 η ( e → μ , e → ν ) = δ μ ν . {\displaystyle \eta ({\vec {e}}^{\mu },{\vec {e}}_{\nu })=\delta ^{\mu }{}_{\nu }.} ここで δ μ ν {\displaystyle \delta ^{\mu }{}_{\nu }} はクロネッカーのデルタである。 正規直交基底場合は双対基底は非常に簡単に書くことができる: ( e → 0 , e → 1 , e → 2 , e → 3 ) = ( e → 0 , − e → 1 , − e → 2 , − e → 3 ) . {\displaystyle ({\vec {e}}^{0},{\vec {e}}^{1},{\vec {e}}^{2},{\vec {e}}^{3})=({\vec {e}}_{0},-{\vec {e}}_{1},-{\vec {e}}_{2},-{\vec {e}}_{3}).} 上で分かるように、双対基底は元の基底空間方向向き反対である。 本項では正規直交場合にしか双対基底の概念用いないが、一般相対性理論定式化する際には一般基底対す相対基底が必要となる為、以下基底正規直交とは限らない場合について述べる。 双対基底はミンコフスキー計量の成分表示使って具体的に求めることができる。 η μ ν = η ( e → μ , e → ν ) {\displaystyle \eta _{\mu \nu }=\eta ({\vec {e}}_{\mu },{\vec {e}}_{\nu })} とするとき、(ημν)μν の逆行列を ((η−1)μν)μν とすれば、 e → μ = ( η − 1 ) μ ξ e → ξ {\displaystyle {\vec {e}}^{\mu }=(\eta ^{-1})^{\mu \xi }{\vec {e}}_{\xi }} である。実際、 η ( e → μ , e → ν ) = ( η − 1 ) μ ξ η ( e → ξ , e → ν ) = ( η − 1 ) μ ξ η ξ ν = δ μ ν {\displaystyle \eta ({\vec {e}}^{\mu },{\vec {e}}_{\nu })=(\eta ^{-1})^{\mu \xi }\eta ({\vec {e}}_{\xi },{\vec {e}}_{\nu })=(\eta ^{-1})^{\mu \xi }\eta _{\xi \nu }=\delta ^{\mu }{}_{\nu }} である。 双対基底の定義から、次が成立する: e→0, e→1, e→2, e→3 の双対基底の双対基底は e→0, e→1, e→2, e→3 自身である。 以下の議論では、「通常の基底 e→0, e→1, e→2, e→3 を一組固定し、e→0, e→1, e→2, e→3 をその双対基底とする。しかし上の定理でもわかるように、どちらの基底を「通常の基底とみなし、どちらを双対基底とみなすのかは任意である。本項では、空間方向右手系のものを通常の基底とみなし、左手系のものをその双対基底とみなすことにする。

※この「双対基底」の解説は、「特殊相対性理論」の解説の一部です。
「双対基底」を含む「特殊相対性理論」の記事については、「特殊相対性理論」の概要を参照ください。

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