原子爆弾と白血病とは? わかりやすく解説

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原子爆弾と白血病

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 02:02 UTC 版)

白血病」の記事における「原子爆弾と白血病」の解説

広島大学原爆放射線医科学研究所鎌田七男らの1978年研究 (Kamada N,et al:Blood 51:843,1978) によると、造血幹細胞生じた染色体突然変異フィラデルフィア染色体またはbcr-abl遺伝子変異)によって1個の慢性骨髄性白血病幹細胞発生し、たった一つ発生した白血病幹細胞6年後には、末梢血での白血球数1万個/μl(基準値は3500-9000程度)になるまで数を増やす血液分画では好塩基球増加し好中球と、時には好酸球増加する白血球数が2個/μlを超える芽球出現し慢性骨髄性白血病の状態が明白になる1945年広島長崎原子爆弾被爆したが、その放射線被曝者では5年後1950年から10年後の1955年にかけて慢性骨髄性白血病発生頻度著明増加した被曝した放射線量が0.5Gy以上の放射線被曝者では通常の数十倍の慢性骨髄性白血病発生記録され原爆被爆から5-10年後に発症ピーク迎えその後には発症率急激に低下し通常レベルになっている放射線影響研究所調査では、全白血病では原爆被爆6-8年の間が発症率ピークとされる放射線影響研究所詳細なデータ1950年国勢調査から始まりそれ以前には推計もはいるが被爆2年後から白血病増え始めていると考えられている。放射線影響研究所被爆者5万人を1950年-2000年までの50年観察したところ、被爆者5万人×50年間の中で204人が白血病死亡し、それは自然な白血病死亡率くらべて46%の過剰発生であった。当然、被曝線量が多いほど白血病での死亡率高く、1Gy以上の被曝者では約2700人中56人が放射線原因白血病亡くなった考えられ、0.005-0.1Gyの被曝者約3万人では白血病での死亡69人、その中で放射線被曝していなくても発症死亡したであろう自然発生率を勘案して除去した過剰発生は4人とされている。被曝者白血病AML, ALL, CML顕著であり、CLL目立たない放射線被曝量の単位については脚注参照のこと)。

※この「原子爆弾と白血病」の解説は、「白血病」の解説の一部です。
「原子爆弾と白血病」を含む「白血病」の記事については、「白血病」の概要を参照ください。

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