副作用・飲み合わせ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 04:05 UTC 版)
腎臓におけるプロスタグランジン合成阻害作用をもつ他のNSAIDsと同様に、ナトリウムの排泄を抑制し血圧上昇をきたす可能性がある。利尿薬、ACE阻害薬、β遮断薬などとの併用は、それらの薬の降圧効果を減少させる可能性があるため、相互作用に十分注意する必要がある。 リチウム製剤との併用は、ナプロキセンがリチウムの腎排泄を抑制する作用を持ちリチウム中毒を起こす可能性があるため慎重に行う必要がある。 アスピリンなどのサリチル酸系NSAIDsとの併用は、相互に作用が減弱されるおそれがあるため望ましくない。 抗凝固薬との併用は、ナプロキセンが血小板の凝集を阻害する作用をもち出血傾向が増悪するおそれがあるため慎重に行う必要がある。 2007年2月、アメリカ心臓協会 (AHA) は、心血管疾患の既往がある患者やハイリスク患者へのサリチル酸系以外のNSAIDsの投与は、シクロオキシゲナーゼ2(COX-2)阻害作用により心臓発作や脳卒中などの心血管系への有害作用のリスクを増大させるおそれがあるため、他の非サリチル酸系NSAIDsと同様にナプロキセンも、これらの患者に投与する鎮痛薬の第一選択薬とすべきでないとするステートメントを出している。 2014年6月、ハーバード大学医学院は、ナプロキセンが一番リスクの低いNSAIDsだと報告した。
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