万里の長城遭難事故
別名:万里の長城日本人遭難事故
2012年11月3日、ツアーで万里の長城に観光に訪れていた日本人観光客が大雪に見舞われて遭難し、4名のうち3名が死亡した事故の通称。
万里の長城遭難事故が発生したツアーは、9日間で万里の長城100キロメートルを踏破するという、一種の秘境探訪の企画だった。事故が発生した中国河北省張家口市懐来県は北京から50キロメートル以上離れたところに位置し、万里の長城も観光地として整備されていない。標高は1000メートル近く、地形も険しい。むしろ、観光客が訪れることはほとんどない場所だという。
ツアーには4名の日本人観光客、中国人観光客1名、ガイド1名の計6名だった。午前中に長城を登りはじめたが、昼過ぎから天候が荒れ、まもなく吹雪となった。夜になっても吹雪は止まず、3名が寒さにより衰弱死した。
万里の長城遭難事故が発生したツアーを企画・主催した旅行会社は、2009年7月に北海道のトムラウシ山で発生した遭難事故の主催者でもあった。2009年トムラウシ山遭難事故では計9名が死亡しており、夏山における最悪の遭難事故とも呼ばれている。
万里の長城遭難事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 15:50 UTC 版)
「アミューズトラベル」の記事における「万里の長城遭難事故」の解説
2012年11月3日、同社が主催した万里の長城付近の山を巡るツアーにおいて、大雪のため5人が遭難し日本人客3人が低体温症で死亡(凍死)する事故が発生した。 会社として現地の確認をしておらず、全ての作業を現地のガイドに丸投げにしていた、と釈明したという。 このツアーは入社1年目の新入社員に企画から任せていたこと、現地の提携会社に一任し会社自身で現地の下見を行わなかったこと、山間部に入るにもかかわらず添乗員に衛星電話を持たせず普通の携帯電話だけ持たせ、その電話での毎日の連絡を怠り、電話をかけたときにはその携帯電話はすでに圏外になっておりツアーグループ全体と連絡のとれない状態になっていたこと、社員に現地下見をさせずに催行しているツアーが全体の1割から2割に達することなどが明らかとなった。 同年12月4日、同社は観光庁に対して、12月20日付で事業を廃止し旅行代理店業務から撤退する意向だといった内容の電子メールを送ったが、そうした同社側の動きに対して、観光庁のほうは同社の登録取消の手続に入り、18日に聴聞を行った上で(同社が廃業しようとしていた20日以前の)19日付で旅行業登録を取り消す処分を下した。旅行業登録の取り消し処分を受けたことで、同社及び社長と役員は、5年間旅行業の再登録が出来なくなった。
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