メロンと米粉のパンへ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 05:23 UTC 版)
「高校生のコメロンパン」の記事における「メロンと米粉のパンへ」の解説
2008年度には、九州だけではなく、日本全国に普及(販売)しうる製品を開発すると意図し、高校生らの地元・鹿本町名産のメロンと、熊本産の米粉を用い、メロンの果汁を使った米粉製のメロンパンを企画する。着眼点は、グループの部員が「メロンパンには、どうしてメロンが入っていないのか?」と疑問に感じたことだった。 高校生グループは本物のメロンを使うメロンパンを目標に設定した。米粉のパン生地と混ぜるメロン果汁の分量の研究を行ったが、パンにメロンを用いると、色が悪くなったり、香りがなくなったりと、失敗作の連続で、実現は困難を極めた。高校生らの試行錯誤の過程は、エイ出版社の『Discover japan』が次のように記している。 天然のメロン果汁を生地に練りこんだが、それだけではいわゆる「メロン色」にならない。しかし着色料は使いたくない。(中略)メロンジャムをメインにするアイデアは、ウリ科のメロンを加熱すると黒くなり、見た目がよくないことから早々と消えた。熊本銘菓の朝鮮飴をメロン風味にして加えてみたが、パンに入れると味も食感もぱっとせず、あえなく却下。 — 『Discover japan 食でたどる日本の風景』 エイ出版社より 高校生らは試行錯誤を重ねたが簡単にはいかず、8か月間に25回の試作を行い、失敗が続いたのはメロンを生地に入れるからと分析し、逆転の発想で「メロン果汁入りの白玉団子をパンに封じ込める」という案にたどりつき、メロンの風味を生かすことを思いつく。パンのふくらみ具合とメロンの風味の、絶妙のバランスを取ることに成功した 最終的に、「メロン果汁入り求肥(ぎゅうひ・白玉団子とメロンクリーム)を“あん”として入れるメロンパン」の完成にこぎつけている。このパンづくりはとてもハードルの高いものだったため、高校生グループの研究資料は最終的に厚さ10センチのファイル2冊分にも及んだ。のちのプレゼンテーションのためのデータ整理も大変で、途中で投げ出したくなるほどだったと高校生は語った。
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