ブラックホール特異点定理
時間・空間が定義不能の点でブラックホールにはつきもの
一般相対性理論は、3次元の曲がった空間の時間的発展を決める法則と見なすことができます。空間のある部分をある限度以上に曲げると、その部分が必然的に特異点(時間・空間が定義できなくなる点)を含む構造に発展していきます。これをペンローズ=ホーキングの特異点定理といいます。これは、時空の重力崩壊であり、特異点が「事象の地平線」の面で囲まれた時空構造をブラックホールといいます。
特異点に吸い込まれるとあとかたもなく消えてしまう
あらゆる物体は、ブラックホールに入ったが最後、際限なく中心に向かって落下することになりますが、中心点では重力が無限大になり、時空も無限に曲がってしまい、そもそも時間とか空間という概念が破綻してしまうのです。これは、宇宙のはじまりに現れた状況と同じであり、このような状況も特異点とよびます。特異点に吸い込まれた物質は、この宇宙からあとかたもなく消えてしまうとされています。
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