フーガホ短調とは? わかりやすく解説

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フーガホ短調

英語表記/番号出版情報
バッハ:フーガ ホ短調Fuge e-Moll BWV 960
スクリャービンスクリアビン):フーガ ホ短調Fugue

バッハ:フーガ ホ短調

英語表記/番号出版情報
バッハ:フーガ ホ短調Fuge e-Moll BWV 945

作品解説

2008年5月 執筆者: 朝山 奈津子

アルマンドクーラント》BWV838と同じ筆写資料によって伝えられる作品。疑作とされるバッハ真作である可能性閉ざされていないが、その証明はおそらくほとんど不可能である。
 音楽様式からは一見して真の作曲者が他にいるように思われる主題倚音を含む2度進行開始しオクターヴ跳躍繰り返す。すでにフーガとしての展開可能性期待できない主題造形である。それでも後半には16分音符下行する新し動機主題組み合わされ展開する
 全体和声にもバッハ典型巧みさはみられないが、各主題提示大胆な進行によって終止導かれる素朴な主題そのもの相まって、どこか古風な響きのする作品である。


バッハ:フーガ ホ短調

英語表記/番号出版情報
バッハ:フーガ ホ短調Fuge e-Moll BWV 956

作品解説

2008年6月 執筆者: 朝山 奈津子

 J. P. ケルナー弟子写した手稿譜を唯一の資料として伝えられるケルナーバッハ同時代の人でバッハ作品コレクションしていたのだが、その弟子筆写となるとケルナー自身の作である可能性がひじょうに高くなる
 しかし、全体にはバッハらしい特徴いくつか見られる。まず、この種の摸続進行同音連打を含む主題は、ヴァイマール時代以前によく用いたタイプである。また、3声の主題提示一通り終えたのちは、主題提示のあいだに長い自由句が挿入される。これは、バッハ初期フーガ特徴である。(《平均律クラヴィーア曲集》など中後期様式では、主題提示まとまって行なわれ、いわば主題グループを繋ぐように自由な展開部分が現れるうになる。)さらに、楽曲のほぼ中央、第35小節に平行長調へ転じる明確な完全終止おかれるフーガのなかに完全終止をおいてフーガシンメトリー与え手法は、バッハ後年確立する形式であるが、すでにここに萌芽がある。
 摸続進行3度の平進行のために単調陳腐な響きとなってしまった部分否めないが、半音階巧み和声進行垣間見え、たとえ誰の作であったにせよ味わい深いフーガとなっている。


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